イ・テイムだけではない。芸能人の舞台裏

イ・テイムの起こした騒動は、日本に暮らす私たちからすると、いや、外側から芸能界を見ているにすぎない者からすると、めったにないこと、かなり異例のこと、として受け止められたと思われるのだけれども、実はそれほどではなく、「氷山の一角」と見なすこともできる、ということがよく分かる記事を見つけたので紹介しよう。

●OSEN 2015-03-14 07:33
イ・テイムだけか? 華麗な芸能界の「醜い裏面」
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=106&oid=109&aid=0003017027

 

 

――引用始まり

ところで、このような芸能人の暴言や乱暴な行いはイ・テイムに限られたものだろうか?

実はそうではないという点に、より問題がある。優しい紳士のイメージというイメージの中堅芸能人がはばかることなく新人女優の横っ面を張ったことが外部に漏れたこともあるし、後輩たちの規律を正すとして集団暴行を繰り返し、拘束された事件まで発生した。

暴言や大声、皮肉にとどまらず、芸能人の間で物理的暴力が行使されることもよくあると、芸能界の関係者らは証言する。人気が命の芸能人の特性上、事件が起きても外部に露見しないよう、当事者同士で慎重に解決するケースが多いため、一般の人々には、その頻度などは分からないだろうとのこと。

ある関係者は記者に「芸能人同士のいさかいは、俳優たちなら撮影場、歌手は、公演会場で発生する。後輩が先輩への礼を欠いたことから先輩のほうが感情的になったり、時には猛烈なスピードで追いついてくるライバルに対する嫉妬が鬱積していて、撮影や公演の現場で会った時、怒りとなって表出する。摩擦が生じると、マネージャーや仲間の俳優、制作スタッフが間に入って収拾するが、噂が外で広がることも多い」と話した。

つまり、「イ・テイム騒動」は、イ・テイムに限られたことではないということだ。撮影現場で他の俳優やスタッフとの疎通(コミュニケーション)を「拒否」し、自分の控室にこもり、挨拶もしないと陰口をささやかれているトップ俳優もいるし、大衆には優しくてコミカルなイメージで愛されているが、実は後輩に暴言を吐いたり、手を出したりしながら「教えてやった」と、そういう行為を正当化するタレントもいる。

撮影中、監督やプロデューサーと俳優が、台本や演技をめぐって見解の相違があることは珍しくないが、調整して解決するのが一般的な過程。イ・テイムは、こういう時、柔軟に対応できず、突発行動をしたため問題になったのだが、(彼女以外にも)演技者と監督が意見を交わしながら、怒鳴り声の応酬となり、ついには、体を張った喧嘩になったケースもある。

また、他の芸能関係者は「映画の中や公式の席上では先輩に本当に礼儀正しく接し、善良に見える人だったが、先輩が自分の演技をきちんと受け止めてくれないと言って騒動を起こし、現場の雰囲気を台無しにしたこともあった。そういう姿を見る度に、芸能人になる前に、まず人間にならなければならない、という気がする」と苦々しく語った。

芸能人はその職業の特性上、プライドが高く、感情のうねりが激しい人たちが多い。うつ病や躁うつ病、パニック障害も、芸能人にとってはなじみのない言葉ではない。しかし、そういう言葉で人間性の問題をカバーするには限界がある。

ただ、イ・テイムが今回、公式謝罪をしながら説明した騒動を起こした理由、つまり作品を作る過程でのストレス、セクシーイメージの女優として生きていくことの苦痛、さらに病院治療まで受けなければならないほどの精神的ストレス、これらが演技者や芸能人として身を立てたいという熱望に付随したものだとすると、芸能人のこのような醜い裏面についても、ある程度、理解できるのも事実だ。

――引用終わり

「後輩が先輩への礼を欠いたことから先輩のほうが感情的になったり、時には猛烈なスピードで追いついてくるライバルに対する嫉妬が鬱積して…」

「後輩に暴言を吐いたり、手を出したりしながら『教えてやった』と…」

「芸能人はその職業の特性上、プライドが高く、感情のうねりが激しい…」

こういう点は、なにもイ・テイムだけのことではなく、韓国の芸能人に広く共通することのようだ。

いや、日本も、似たり寄ったりではないか。やはり個性の強い人が集まれば、どうしてもね。

イ・テイムの場合は、心身の疲労と強いストレスなどもあって、少し突出してしまった、という程度のことだろう。

そして、もしかしたら、イェウォンに暴言を吐いたくらいでは、大して問題にならなかったのかもしれない。

体調不良を理由に撮影をドタキャンするとか、今回のMBC「一回り年下の家庭教師」件でも、暴言を吐いた後、ひとりで勝手に撮影現場から引きあげてしまった、ということのほうが問題視されたのではないかと思う。

感情を爆発させる人が多く、そういうのに慣れている人々が暮らす韓国の風土をイメージして考えてみるに、少々荒っぽい言動があっても、そんなのはよくあること、お互い様で、みんなそんなに気にしないと思う。しかし、撮影現場に出てこない、勝手に現場から離脱してしまう、というのでは、どうしようもない。理由はともあれ、大きな問題になるだろう。

今、トップ女優のひとりに数えられるハン・イェスルも、以前、そういう問題を起こして、3年間の自粛期間を持ったことがある。

■ハン・イェスル逃亡事件
http://seouljinseigekijo.com/?p=584

イ・テイムはすべてのレギュラー出演番組から降板した。
少し休養して、心の安定を取り戻して、ぜひ再起してほしいものだ。

しかし、撮影現場を含め、韓国の芸能人を取り巻く環境が、もう少し変わらないと…、という気もする。

では最後に、写真を差一枚。

●スポーツソウル
イ・テイム「国民俳優」ソン・ガンホと特別な縁? CFの中の「清純・グラマー女」
http://www.sportsseoul.com/?c=v&m=n&i=185664
↑ここを開くと、お酒の広告で、ソン・ガンホの隣りでにっこりとほほ笑んでいるイ・テイムが見られます

こういうきれいな人が、心の中は真っ黒。

今、悩み苦しみ、絶望の淵にあるなんて…。

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