韓国の国籍を捨てて兵役を逃れた、と国民からバッシングされ、法務省から韓国への入国を禁止されてきたユ・スンジュン(米国名、スティーブ・ユ)が、韓国への入国ビザを求めてソウルで訴訟を起こした。
いったい、どういう経緯でもめているのか、TVレポートが分かりやすく伝えている。
●TVレポート 2016.03.05 午前 8:00
米国人ユ・スンジュンの賢明ではない2つ目の選択
http://entertain.naver.com/ranking/read?oid=213&aid=0000851711
ーー引用始まり
2002年1月に韓国の国籍を自分から捨てたユ・スンジュン。以後、14年間、米国人スティーブ・ユとして暮らし、中国と米国を行き来しながら芸能活動も旺盛に行ってきた。韓国への未練は見えなかった。そんなユ・スンジュンが突然、韓国に入国したいとして権利を主張している。米国人スティーブ・ユに、韓国と何らかの縁が残っているのだろうか。
4日午後、ソウル行政裁判所行政1部の審理でユ・スンジュン(スティーブ・ユ)の国内ビザ発給訴訟の初公判が開かれた。ユ・スンジュンは自分のビザ(査証)申請を拒否したLA(ロサンゼルス)総領事に対して訴訟を起こした。韓国が自分に下した入国禁止の撤回を求めてのことだ。
法律事務所の世宗を法律代理人に選任し、ユ・スンジュンは、訴訟をしてでも韓国に入国するという強い意思を持っている。2002年2月以降、入国禁止となっているユ・スンジュンに代わって父が証人として出席した。
米国永住権者だったユ・スンジュンは1997年、韓国で歌手デビューした。そして活動中、ユ・スンジュンは、兵務庁の身体検査で4級(公益勤務要員)の判定を受けた。兵役に就く予定だったユ・スンジュンは2002年1月に米国を訪れ、韓国国籍を自分から捨てた。米国市民権を取得し、韓国での兵役義務は免除された。この時、ユ・スンジュンは軍入隊を3カ月後に予定していた。
ユ・スンジュンは当時、自分の置かれた状況の深刻性を知らぬまま、韓国に入国しようとした。しかし、空港でユ・スンジュンは入国を拒否された。国籍を捨てたユ・スンジュンに兵務庁は入国制限措置を要求し、法務省もそれを認めたのだった。 ユ・スンジュンの米国市民権取得は、兵役逃れが目的というのが兵務庁の解釈だった。
しかし、ユ・スンジュン側は初公判で、2002年1月の米国市民権の取得について「過去、賢明ではない選択をした可能性もある。しかし、兵役逃れをしようとする意図はなかった」と話した。
ユ・スンジュンはもともと米国永住権者であり、家族も皆、米国に居住していたので、兵役忌避者とみなすことはできない、と主張している。また、入隊を3カ月後に控えた時点で、米国市民権を取得した状況についても説明した。
ユ・スンジュンの代理人は「ユ・スンジュンは日本公演の後、家族に会いに米国を訪問した。ユ・スンジュンは家族の説得により、結局、市民権を選んだ。ユ・スンジュンは入隊する考えがあったが、戸惑いながら、結論を下した。意図的に兵役を忌避したのではない」と、容易には納得できない言い訳を並べた。
これに対し、LA総領事側は「ユ・スンジュンには当時、軍入隊を避けようとする意図がはっきりあった。それなのに今、必要に迫られて言い訳をしている。ユ・スンジュンは、ビザ発給拒否の対象である『国益を害するおそれがある外国人』に該当する」とユ・スンジュン側の弁論に反論した。
法務省は2002年2月にユ・スンジュンに対して入国拒否措置を下した。これは今も有効な状況だ。そしてユ・スンジュンは14年間、米国人として生きてきた。米国に居住して結婚し、2人の息子を持った。中国でも俳優として芸能活動を続けてきた。
そんな中、2015年5月に、突然、韓国に許しを求めてきた。そして韓国への入国許可を要請した。ユ・スンジュンはひざまずいて号泣し、感情に訴えた。しかし、兵務庁と法務省は強硬な姿勢を崩さなかった。世論も14年前と、さほど変わっていない。むしろ悪化した雰囲気だ。ユ・スンジュンが韓国の国籍を回復しようとする意図が不純だという指摘が続いている。
ユ・スンジュンは2015年9月、LA総領事館に在外同胞ビザ(F-4)を申請した。無条件で入国を強行するつもりだった。LA総領事館がビザの発給を拒否すると、ユ・スンジュンは、同年11月に韓国を相手に訴訟を起こした。入国禁止は、ユ・スンジュンの権利の侵害だとのこと。
初公判でも、ユ・スンジュン側の弁護人は「14年間、入国禁止処分を受けてきた。政府がビザ発給拒否の理由とした『公益』は十分達成した(「14年間の入国禁止処分を受けたことで、公に対する罪は償ったと認めるべきだ」ということ)と考えている。 ユ・スンジュンに入国ビザを与えなければならない」と裁判所に訴えた。
これに対し、LA総領事側弁護人は「ビザは主権の領域だ。韓国の国籍を放棄した者が『この国に入りたい』として入国ビザを求めて訴訟を行ったケースは他の国にもない」と主張した。
ユ・スンジュンは2015年5月に韓国に許しを求めてから10カ月後、法を通じて権利を取り戻すと宣言した。
そしてユ・スンジュンは初公判で、米国市民権の取得と兵役忌避について釈明した。 自分の意思ではなく家族の説得で市民権を取得した。軍隊に行く考えはあり、ユ・スンジュンは戸惑いながら米国の市民権を取得した。意図的に兵役忌避をしようとしたのではないが、結局、兵役免除を受けることができる選択をしたと。
ユ・スンジュンは、その選択は「賢明ではなかったかもしれない」と、曖昧な言い方をしている。反省も後悔もない。一種の回想程度にとどまる。ユ・スンジュンにとって、韓国の国籍を捨てたことは、ただ「賢明ではなかったかもしれない選択」にすぎない。自分の選択で14年間、つらい思いをしてきたというユ・スンジュン。今回の選択は、はるかに賢明には見えないということをユ・スンジュンは分からないのか。
ーー引用終わり
ユ・スンジュンのケースとよく引き合いに出されるのが、先日、韓国から追放されたエイミーの場合。
■「私は韓国に捨てられた」「アメリカ人」のエイミー(イ・ユンジ)国外追放に
http://seouljinseigekijo.com/?p=4469
■エイミーはなぜ韓国にいられなくなったのか? 国籍法から「希代のロマンス」まで
http://seouljinseigekijo.com/?p=4478
2人に共通するのは、国籍が米国で、韓国への入国が禁止されていること。
気の毒ではあるが、法務省が入国を認めないのにも、相当な理由はあり、何よりも、韓国の国民(の多く)が国の判断を支持しているのが、つらいところ。
この記事に寄せられたネチズンの声を見ても、ユ・スンジュンに同情的なものは皆無に等しい。
ユ・スンジュンではなくて、スティーブ・ユだよ..
共感12762 非共感383
まったく、顔も見たくない。自分の国でずっと暮らせばいいのに。なんで韓国という外国で騒ぎ立ているの??ㅡㅡ;;
共感10328 非共感432
私はこの事件(2002年の国籍と兵役の問題)が起きる前はファンだったけど、おまえのやり方を見て嫌になった。男がなんでそんなにジタバタするんだ。韓国を甘く見てるんじゃないか?
共感8821 非共感404
後悔するくらいなら、やるべきではなかったでしょう。
共感7658 非共感349
自分の国に帰れ、スティーブ・ユ。
共感7402 非共感331
しかし…、う~む、ユ・スンジュンの場合は、むずかしいなあ。
韓国籍を捨てて兵役逃れをしたことは、どうやら事実のようだけど、もう14年たっているわけだし。かといって、甘い対処をすると、こういうケースが続く怖れもあるし。
兵役もなく、近年、移民も多くない日本の感覚だと、もうひとつピンと来ないというか、実感がわかないのはしょうがないと思うんだけど、韓国では、これは切実な問題。だから、国民の関心は高く、この記事の反響も大きい。
この裁判では、どういう判決が下されることになるのだろう?
あと、ちょっと付けくわえておくと、「自分の意思ではなく家族の説得で米国の市民権を取得した」とか「軍隊に行く考えはあった」とか見え透いた言い訳はしないほうが良かったと思う。
イメージが悪くなって、芸能活動にもマイナスだと思う。
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