大韓航空「ナッツリターン」事件)会社側と乗務員の民事訴訟、米国でするのか、韓国でするのか?

大韓航空「ナッツリターン」事件の続報。

事件当時、チョ・ヒョンア副社長(当時)に、ナッツを提供したCAのキム・ドヒさんと、チーフパーサーだったパク・チャンジンさんは、韓国ではなく、事件の起きたジョン・F・ケネディ国際空港のあるニューヨークの裁判所で損害賠償訴訟を起こした、というところまでは、このブログでお伝えした。

■ナッツ・リターン事件の主役たちの今。キム・ドヒCA(副社長にナッツを出した女性乗務員)の話を中心に
http://seouljinseigekijo.com/?p=2595

2人の乗務員が、あえてニューヨークで提訴した理由は、韓国では公正な裁判が期待できない、精神的被害を重視し、悪質企業への懲罰的賠償として目の玉が飛び出るほどの高額の補償金を認める米国の裁判所なら、期待する結果が得られるだろうと踏んだからだ。

で、この裁判は、今、どういう段階にあるのか?

●聯合ニュース 2015-11-25 16:56
チョ・ヒョンア側と乗務員の弁護人、米国判事の前で口頭で争う
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=101&oid=001&aid=0008011678

 

ーー引用始まり

チョ・ヒョンア前大韓航空副社長と「ナッツリターン」事件の被害者、乗務員キム・ドヒさんの弁護人が25日、米ニューヨーク州クイーンズ郡裁判所で、口頭弁論を行った。

米裁判所がキム・ドヒさんが提起した損害賠償訴訟を直接、裁判するかどうかをめぐり、担当判事の前で主張し合ったのだ。

「ナッツリターン」事件当時、マカダミアナッツをサービスした乗務員キム・ドヒさんは今年(2015年)3月9日、「チョ前副社長に機内で罵倒、暴行され、精神的ショックを受け、経歴や評判の面でも被害を受けた」として、チョ前副社長と大韓航空を相手にニューヨークの裁判所に訴訟を起こした。

パク・チャンジンCP(チーフパーサー 原語は「事務長」)も、同様の趣旨で、今年7月、同裁判所にチョ前副社長だけを相手に訴訟を起こしたが、担当判事は違う。

乗務員キム・ドヒさんが起こした訴訟を担当するロバート・ナモン判事は、24日午前11時(ニューヨーク現地時間)、チョ・ヒョンア前副社長と大韓航空側、およびキム・ドヒさん側の弁護人を法廷に呼んで、約40分間、非公開で口頭弁論を行った。

チョ前副社長と大韓航空は米ローファム、メイヤー・ブラウンに、キム・ドヒさんが提起した損害賠償訴訟への対応を依頼し、ウォーターゲート事件の特別検事チームに属していたリチャード・ベン・ベニステ弁護士が事件を担当することになり、同日の法廷にも出席したという。

両者はこれまで書面で主張してきた内容を法廷で口頭で繰り返した。

キム・ドヒさん側は、いつでも出廷できるし、チョ前副社長も米国で勉強して働いた経験があり、不動産も保有しているということ、韓国で必ず裁判しなければならない特別な理由がないことを根拠に米国で裁判を進めてほしいと要請した。

また、チョ前副社長が拘置所にいながらブローカーを通じて収監生活上で便宜をはかってもらおうとしたというメディアの報道内容などを根拠に、韓国で裁判をするなら公正な裁判が行われないという懸念を伝えた。

一方、チョ前副社長と大韓航空側は、事件の当事者も証人も皆、韓国人で、捜査・調査が韓国は行われており、関連資料もすべて韓国語で作成された、訴訟を米国で進めるのは、さまざまな点で不便だ、ずっと便利な韓国の裁判所があるので「不便な法廷の原則」によって却下してほしいと要請した。

キム・ドヒさんと大韓航空が締結した勤労契約書上、関連訴訟は、ソウル南部地裁で処理することになっているという点も表明した。

ナモン判事は裁判をニューヨークで進めるか、却下するかを決定する。

判事が年内に決定を下すか、あるいは追加で資料を要請するなどして、年を越すかは未知数だ。

パク・チャンジンCPが提起した訴訟でも、両者は書面で、裁判を進めるかどうかをめぐって攻防を繰り広げており、口頭弁論期日はまだ決まっていない。

ーー引用終わり

キム・ドヒさんは今年3月、パク・チャンジンさんは7月に提訴したということなので、もうけっこう時間がたったと思うのだが、まだ、この裁判を米国でやるのか、韓国でやるのか、この根本的なことが決まっていない、ということ。

もちろん、キムさん側は米国での裁判を望んでいる。一方、チョ前副社長と大韓航空側は韓国での裁判を望んでいる。

記事中にある「不便な法廷の原則」というのは、日本では「フォーラム・ノン・コンビニエンス」と訳さずに使われており、「他の裁判所が紛争を審理する上で適切、かつより便宜な法廷地であると認められる場合には、申し立てを却下することができる」という法原則。

たしかに、この裁判は、どう考えても韓国でやるべきである。加害者も被害者も証人となる可能性のある人も皆、韓国人なんだから。韓国の風土、企業文化、慣習などをよく知っている韓国人の判事が裁くのが適切のはず。

韓国語の分からないアメリカ人の判事、検事、弁護士に裁判をしてもらうとなると、通訳や翻訳の作業も膨大で、無駄な費用と時間がかかり、かつ正確に意味が伝わらないおそれがある。

だから、チョ前副社長と大韓航空側の「この裁判は韓国でやろう」という主張は、至極、当然と思われるのだが…。

このへんの部分、ネチズンはどう考えるのだろう?

どうか、米国で米国の法に従って裁判をしてほしい。韓国の法など、ゴミみたいなもの。米国なら違うだろう。
2015.11.25 午後 5:02 共感 5141 非共感 164

米国の法と米国の判事を信じる。
2015.11.25 午後 5:02 共感 4110 非共感 134

この機会に甲の行い(契約上、立場が上の者が下の者に横暴にふるまうこと)をやめてほしい~
2015.11.25 午後 5:00 共感 3454 非共感 101

子供がいるとか、反省しているとか、そんな理由で判決を下す韓国とは、明らかに違うだろう。
2015.11.25 午後 5:02 共感 3243 非共感 75

監房で「反省した」とブログの記事のように書いた反省文は、やっぱり嘘だったね。
2015.11.25 午後 5:02 共感 3028 非共感 71

土のさじ(貧乏な家の出身)なら、直ちに刑務所に行っていたはずだが、金のさじ(金持ちの家の出身)はうらやましいよ。罰を受けるよう…。
2015.11.25 午後 5:04 共感 519 非共感 17

う~む、「米国の法と米国の判事を信じる」か。これほどまでにきっぱり言ってくれると、逆に気持ちが良いというか…。

自国の法と法の運用を、国民が信じていない。

たしかに、韓国の裁判所の判決を見ていると、特に日本がらみの案件の場合、おかしな判決が出るもんだ、と、多くの日本人が唖然としてしまうケースがよくあるのだが、これは何も日本および日本人に限ったものではない。

力のない庶民は、皆、感じているのだ。

それで「有銭無罪、無銭有罪」などという言葉が、しょっちゅう、ことあるごとに人々の口をついて出てくる。

韓国は、力による怖ろしい無法がまかり通っている、法治とは縁遠い社会だと、韓国人自身が認めているのである。

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大韓航空「ナッツリターン」事件)会社側と乗務員の民事訴訟、米国でするのか、韓国でするのか?」への1件のフィードバック

  1. 日本人絡みに限らず、韓国の裁判って変な判決出すことで有名ですからねぇ。Hebei spirit事件とか、ローンスター裁判とか。

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