韓国はふつうの法治国家ではない、ということは、数々の異常な現象を通じて、もう日本でも、一部の識者のみならず大衆レベルで相当に理解が進んでいると思われる。
憲法以下のあらゆる法律や条例などの上に「国民情緒法」なる上位法があるのだ。条約や国際法なども、もちろんこの下位に位置づけられている。
今、シン・ウンギョンは、まさしくこの「国民情緒法」によって裁かれようとしている。
●enews24 2015.12.04 午前 8:04
シン・ウンギョン、すばらしい演技力でもカバーできない道徳的ジレンマ
http://entertain.naver.com/read?oid=404&aid=0000122914
ーー引用始まり
シン・ウンギョンの30年におよぶ女優人生にブレーキがかかった。
彼女の抜群の演技力は飲酒運転、離婚などの個人史はもちろん、所属事務所との紛争や国税の滞納などの金銭的問題もカバーしてきた。しかし、障害者の息子の面倒をみてこなかった「薄情な母」というくびきは簡単に外せないとみられる。すでに大衆の情緒的裁判が有罪の方に傾いているためだ。
シン・ウンギョンは数々の危機を克服してきた雑草のような生命力を持つ女優だ。1988年、「欲望の門」(KBSドラマ)でデビューした彼女は1995年の「総合病院」(MBCドラマ)でスターダムにのし上った。最近、脚光を浴びている「強いお姉さん」「girl crush」の元祖で、特有の自由奔放でボーイッシュな魅力は、清純可憐で画一化された女優たちの間で際だっていた。以降、TVをつけるたびに、シン・ウンギョンが登場、多数のCFにも出演し、今のスジやソルヒョンに劣らぬ人気ぶりだった。
しかし、1996年11月、飲酒運転の取り締まりで摘発され、頂点から奈落の底に落ちた。芸能人を見る目が今より保守的だった当時、飲酒運転は女優にとって致命的だった。
しかし、名匠イム・グォンテク監督は、翌年「花柳界の女 窓」(1997年)で彼女を起用し、女優人生に再び生命力を吹き込んだ。果敢な露出もこなしたこの作品により、シン・ウンギョンは演技派と言われるようになった。そして映画「奥様は極道」シリーズ(2001、2003)を通じて大衆的人気も回復した。
2003年、シン・ウンギョンは自分に2度目の最盛期をもたらせてくれた当時の所属事務所、プレーヤーエンターテインメントのキム代表(この人が障害のある息子の父親)と最高級ホテルで豪華な結婚式を挙げた。司会はイ・ビョンホンが務め、イ・ジョンジェ、ソン・へギョなど、有名なトップスターたちが出席した。結婚した時点で、すでに彼女は妊娠しており、翌年、息子を出産して幸せな家庭を築くかに見えた。
しかし、結婚4年後の2007年、2人は、性格の違いを理由に結婚生活に終止符を打った。するとその直後から、シン・ウンギョンの金銭的問題が浮上した。前夫のキム代表は2006年、映画「恋愛、そのたまらない軽さ」を製作する際に映画会社から3億ウォン(約3000万円)を借りたのだが、その時彼は、シン・ウンギョンの同意なしに彼女の印鑑を使用して連帯保証を組んだのだった。シン・ウンギョンは、映画会社から訴訟を起こされたが、裁判所は「連帯保証の責任はない」と判決した。
2009年10月には、ロンドン旅行の経費を支払わず、旅行会社から告訴されたこともあった。シン・ウンギョンは「ロンドン旅行を企画した前所属事務所が負担すべきもの」と主張したが、旅行会社は「個人的な旅行だった」と反論した。
一連の事件により、彼女は結婚相手を間違えたためにトラブルに遭遇した可憐な女性というイメージを持つようになった。シン・ウンギョンは、公の場やトークショーなどで「前夫の借金を依然として返済しており、脳水腫症を患っている息子のために一生懸命生きている」と涙で訴えた。
実際、そんな彼女の姿は「白い嘘」(2009MBCドラマ)で障害のある男性を愛する主人公への視聴者の没入度を高め、その後「欲望の火花」(2010~2011MBCドラマ)「スキャンダル」(2013MBCドラマ)「家族の秘密」(2014~2015tvNドラマ)、そして最近の「村 アチアラの秘密」(2015SBSドラマ)まで、母性愛にまつわるキャラを演じ、母親役に特化した女優と見られるようになっていた。大衆は母、シン・ウンギョンを応援し、それは彼女の女優人生に肯定的な影響を与えた。
だが、大衆が応援してやまなかった母、シン・ウンギョンの姿は両刃の剣となった。前所属事務所ランエンターテインメントのコ代表(この人が今、シン・ウンギョンが当面しているトラブルの相手)が、シン・ウンギョンが嘘の情報で名誉を失墜させたとして刑事告発し、同時に2億4000万ウォン(約2400万円)の会社の資金を返済しなかったとして民事告発し、その渦中で、前夫の母親で、息子の実の祖母のインタビューが報道されたのだった。
このインタビューによると、シン・ウンギョンが離婚後の8年間で息子に会ったのは2回だけで、月に100万~150万ウォン(10万円から15万円)程度の養育費を送っているとのことだった。もちろん養育費を送ることで母親として義務を果たしてきたとすることもできるが、海外旅行で使った億台の領収証が公開されたため、その金額は息子への母の思いとしては小さいのではと受け止められた。また、テレビを通して息子に言及し、涙を流していた姿と違和感もある。
これに対して現所属事務所のジダムエンターテインメントは「(シン・ウンギョンと)契約して間もないので、個人史についてはよく知らない。『村』の撮影中なので、本人に確認していない。撮影が終わったら確認する」としていたが、その後、回答していない。
天倫に反することは国民情緒法の中でも、上位法と見ることができ、これは影響力の面で、実際の法規範より高い。特に劇的な反転がないなら、定められた量刑も公訴時効もない。だが、シン・ウンギョンは、これについて特に発言しておらず、非難の声はさらに高まっている。
さらに、シン・ウンギョンは元恋人のキムさんからも民事訴訟を起こされている。キムさん側のある関係者はeNEWS24に「シン・ウンギョンの頼みでマネージメント会社を設立してドラマ『村』の契約をしたのに、シン・ウンギョンと別れると、他の事務所と契約され、費用だけを払うことになった。その分を支払ってほしいということ」と説明した。
さまざまな提訴と同時に、前事務所ランエンターテインメントのコ代表により、韓国芸能マネージメント協会(業界団体。事務所と所属芸能人間のトラブルなどで間に入って調整したりする)の特別機構である賞罰調整倫理委に調停が申請されている。これにより、法的処罰とは関係なく、芸能界活動にブレーキがかかる可能性がある。
今月(12月)3日、彼女が出演している「村」の放送が終了した。混乱した状況にありながらも、彼女は最後まで最高の演技を見せてくれた。次は、演技ではなく真心で大衆の失望した心を変える番だ。
ーー引用終わり
今、韓国のメディアでは、こうしてシン・ウンギョンという「人間」を精査し、というか、洗い出しをやって、大衆の情緒的裁判のために判断材料となる情報を提供している。
大衆の「情緒」を煽っているとも認められるのだが、非常に韓国的だと思われるのは、メディアの側に、こういう人民裁判的なやり方を批判的に見る、そういうやり方を慎もうとする姿勢が見えない、あるいは、きわめて希薄なことだ。(法の上に「国民情緒法」があって、そちらが優先されることは「人情社会」である韓国では、むしろ望ましいこと、と考える向きも多い。そのため「情緒」を抑えて法に忠実であろうとする日本とでは、諸問題をめぐって会議をしても、かみ合わず、消耗に終わる、ということを繰り返している)
この記事を書いた記者なども、何の疑いもなく、こう記している。
天倫に反することは国民情緒法の中でも、上位法と見ることができ、これは影響力の面で、実際の法規範より高い。
「天倫」というのは、「 父子・兄弟など,自然に定まっている序」のことで、この場合は、母親であるシン・ウンギョンと息子の関係をさし、母親のシン・ウンギョンは息子に対して薄情だったことで、この「序」に反することをしたと見なされ、今、彼女は大衆の情緒的裁判にかけられており、有罪判決を受けようとしているのだ。
しかし、まだチャンスは残っている。近いうちに行われるというシン・ウンギョン側(本人ではなくの母親が行うらしい)の事情説明だ。
大衆は、その内容に注目している。
ぼくも同様にその内容に注目しているのだが、同時に、ぼくとしては、こういう韓国の風土の中で、シン・ウンギョンのケースがどのように展開していくのか、ということに高い関心を持っている。
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初めまして。
最近、韓ドラブームが私の中で再来しまして、シン・ウンギョンさんを知りました。
演技に引き込まれ、すごいなぁ、この女優さんは韓国の宝だなと。
うまいこと解決して、もっともっと活躍が見たいです。
>もっともっと活躍が見たいです。
ぼくもそう思います。
そのためにも、ここで少し休んで、心身の状態を良くしてほしいです。
シンウンギョンさんって 良くわからなかったけど
元プレイヤーエンターテーメントの代表と結婚された方だったのね。
ビョンホンさんの元所属事務所だったわ(;^ω^)
欲望の炎にでてた方ね。。。納得
離婚した時 子供は ご主人が引き取るって言ってたのは 知っていました。
でも 障害があったとは…
何がなんだか 良くわかりませんが 一般市民が 裁くと言うのも おかしな現象だし マスコミも 煽り過ぎ(~_~メ)
まぁ 韓国の情緒とやらは 骨の髄まで 知り尽くしました…(ー_ー)!!
もっと あったかい情緒だと思ってましたけど(@_@)
あんまり人を 陥れるような事は しない方がいいと思いますけど どう言っても ムリかな。
何だか 悪口言われるほうの方に 同情しちゃいます( 一一)
>何だか 悪口言われるほうの方に 同情しちゃいます
でも、女性だからか、それでもビョンホンさんの時に比べれば、ネチズンも抑えているようです。サイトの側で、あまりにもひどい書き込みは削除しているということもあるとは思いますが…。
ビョンホンさんに対するネチズンの罵倒は、ほんとうにひどかったですよね。
しかし、チョ・スンウら他の俳優たちやスタッフの力もあったとはいえ、「内部者たち」を成功させることができるだけの土壌もあるわけで…。
ほんと、韓国って、不思議な世界です。だから、ぼくとしては興味が尽きないのですが…。