映画「秘密」の主演女優キム・ユジョン(16)の20日に行われ、22日朝、スポーツ東亜に掲載されたインタビューについての話を続けよう。
キム・ユジョンは「秘密」について「この映画は、私が初めて選んだ作品」と明かし、女性主人公の少女、ジョンヒョンに自らの思いを投影させながら、映画について、そして自身について熱く語った。
「秘密」キム・ユジョン/インタビュー(3)
「とても変わった私、不思議でもあり残念でもあり」
http://entertain.naver.com/read?oid=382&aid=0000416882
ーー引用始まり
2003年、子役モデルとしてデビューし、映像分野での実績を積んできたキム・ユジョン。この作品で、10年前の殺人事件で一人残された殺人者の娘ジョンヒョンを演じた彼女は「ジョンヒョンを通じて、さまざまな経験をし、たくさんのことを習い、気づくことができた」と打ち明けた。
キム・ユジョンは「ジョンヒョンは明朗に見えて、実はさびしい子だと思った。彼女は幼い年齢で受け入れ難い状況を経験し、その後一人、それを隠したまま生きながら、さびしさを大きくしていく。そういう感情を表現するのが難しかった。一人の人物について悩み、よく考える過程を持てて良かった。誰でも表面的に見えている姿とは異なり、内面にはいろいろ抱えているのではないか。今回、ジョンヒョンを通じて自分自身の中の闇を取り出す作業をしてみた。それが良かったと思う」と話した。
そして彼女は「毎回、出演する作品には学ぶ姿勢で臨み、『私がお見せできる最大限のものを表現しよう』という気持ちで努力している。しかし、それが自分の思い通りにならない時もあり、やむを得ず、そうできない時もあった。いつも後悔することが多く、もっと、こうやりたいという欲もたくさん生まれる」と言って演技への情熱を見せた。
キム・ユジョンは「最近、私はとても変わったと感じる。演技をしている時だけでなく、普段、人と話している時でも、以前より、いろいろ考えるようになったと感じる。それが不思議な気もするし、残念に感じたりもしている。この時期(16歳の思春期)に素直に感じるべきことを感じず、あまりにも成熟してしまい、そういう今感じるべきなのに逃してしまっているいろいろなことを残念に思う」と告白した。
最後に彼女は「私もまたジョンヒョンのように、時々、自分から自分の心をさびしくしていたと思う。望んだわけではないのに、成熟し、何かを知ってしまう時もある。ジョンヒョンには『自分で自分の心をさびしくしないで』とアドバイスしてあげたい。彼女が自分の感情を隠そうとしなければ良いと思う」という言葉を残し、関心を引いた。
ーー引用終わり
16歳にしては非常に鋭く、いろいろなものが見えており、読んでいて、思わずハッとさせられる瞬間が何度もあった。
ただ、原文自体にやや言葉足りずの部分があり、また直訳したのでは日本の読者には理解できないと思われる部分などもあり、ぼくのほうで、できるだけ本人の言いたいことを忠実に表現しようと、キム・ユジョンの心を察しながら、慎重に言葉を吟味して訳した。
彼女の複雑な胸の内が、読者のみなさんにうまく伝わると良いのだが…。
個人的に、最も目を引かれた部分は、「最近、私はとても変わったと感じる」というところ。
この時期(16歳の思春期)に素直に感じるべきことを感じず、あまりにも成熟してしまい、そういう今感じるべきなのに逃してしまっているいろいろなことを残念に思う。
キム・ユジョンの場合、年齢的には高校1年生なのだが、もちろん普通の高校生ではない。4歳で芸能界デビューし、芸能界で経験を積み、今回、商業映画の主役に抜擢された。
その映画で彼女が演じる役が「10年前の殺人事件で一人残された殺人者の娘ジョンヒョン」という架空の人物。
こういう極めて特殊な設定の役を、キム・ユジョンは演じたのであって、一般人の立場で、本を読んだり映画を見たりして考えたのではない。
「10年前の殺人事件」というと、単純計算すると、現在16歳なら、10年前は6歳、キム・ユジョンの芸能界デビューは4歳。その後は、明朗に振る舞いながらも、一人何かを隠して、さびしい思いを抱えながら生きてきた…。
キム・ユジョンはこの「私が初めて自分で選んだ作品」で、主人公のジョンヒョンと自分を重ね合わせて悩み考え、プロの女優として、いろいろな制約のある現実の中で、「私がお見せできる最大限のものを表現しよう」と精いっぱい演じたのだった。
なんとも、切なくなる話だが、ここで、さらに切ない話をしておかなければならない。
キム・ユジョンのこの単独インタビュー記事が、スポーツ東亜に掲載されたのは、きのう(22日)朝、そして、一夜明け、きょう(23日)、きのうの「秘密」の興行成績をチェックしてみたところ、信じられないほど低落していたのであった。
この前日、21日の興行成績は9位(売上シェア1.4%、累積観客数4万8056人、当日観客数は3237人)だった。
それが、22日の興行成績はなんと37位(売上シェア0.1%、累積観客数4万8235人、当日観客数179人)と一気に急落してしまったのだ。
終わったなあ…。
残念ながら、キム・ユジョンの大々的なインタビュー記事は、興行面では、功をなさなかった。(ぼくにとっては、とても良い、そして興味深いインタビュー内容だったのだが…)
望んだわけではないのに、成熟し、何かを知ってしまう時もある。
う~む、16歳の言葉としては、深く、重い…。
こういう数字とか、ネットの声とか、いろいろ気にするなと言っても、本人は、気にしてしまうだろう。
これ以上、よけいなことは言わないようにする。
ぼくとしても、芸能界の厳しさと怖さを、あらためて痛感させられているところです。
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