26日午前、ソウル中央地裁はイ・ジヨンとダヒの控訴審で原審を破棄し、執行猶予を宣告した。
大方の予想通りの結果だったといえる。
これで昨年夏以来のイ・ビョンホン脅迫事件とそれをめぐる騒動は、いったん終止符が打たれることになった。
まず、この記事から裁判所の判決理由を見てみよう。
●OSEN 2015.03.26午前10:30
イ・ビョンホン事件のイ・ジヨンとダヒ、控訴審で執行猶予
http://entertain.naver.com/read?oid=109&aid=0003026593
裁判所が執行猶予とした理由は、以下のように要約できる。
1)被害者(イ・ビョンホン)が控訴審で被告人らの処罰を望まないという意思を表示した。
2)この事件の犯行は未遂に終わった。
3)被告人らは6カ月間拘禁され、過ちを反省する姿を見せている。
4)被告らは2人とも初犯だ。
5)年上の被害者が年下の被告人らに性的な冗談を言って、事件のきっかけを提供した。
これらの理由により、裁判所は「原審が宣告した刑は重くて不当と判断され、原審の判決を破棄する。被告人イ・ジヨンを懲役1年2月に、キム・ダヒを懲役1年に処する。しかし、判決確定日から2年間、刑の執行を猶予する」とした。
そして「映像と関連する携帯電話などは没収する」とした。
執行猶予判決が下された5つの理由の中で、最も大きな理由が、最初に挙げられている「被害者が処罰を望まない」という意思を示したという点。イ・ビョンホンが裁判所に出した、いわゆる「被害者からの処罰不願意見」を裁判所が尊重したのだった。
実態的には「処罰不願意見書を裁判所に出すしかないところまで追い込まれてしまった」という面があるにせよ、社会的制裁という点で大きな被害を被ったにもかかわらず寛大に被告人らを許すことにしたイ・ビョンホンとしては、5番目の理由、「年上の被害者が年下の被告人たちに性的な冗談を言い、事件のきっかけを提供した」というのが、原審に続いて、控訴審判決でも明記されたのは痛いところ、イ・ビョンホン側は少し不満に感じているかもしれない。
「映像と関連する携帯電話などは没収する」とされたことで、この事件の「きっかけ」となった「性的な冗談」を言うイ・ビョンホンの姿は封印されることになった。
もちろん、この映像を隠し撮りしたダヒが、逮捕前にどこかに保存した可能性はある。それを公開することもできるだろうが、まず、公開するとは考えられない。もし、そんなよこしまなことをしたらどうなるかということを、裁判過程で、拘置所から何度も何度も反省文を送りながら、いやというほど分かったはずだ。
それで、ぼくは振り返って思うのだが、やはりイ・ビョンホンの立場では、これは事件にしないほうがよかったし、事件にせず、ほとんどスキャンダルにならない形で終わらせることもできたのではないかと思う。
ポイントは、イ・ジヨンとダヒの逮捕の直前、昨年8月29日、イ・ビョンホンが最後にイ・ジヨンの家に行き、2人に50億ウォンを要求された後の対応だ。
もう一度、あの時の状況を振り返ってみよう。
イ・ビョンホンは「君たちはとんでもないことをしている。これからは、こんなことをしてはいけない」と訓戒して、イ・ジヨンの家を出た。
そして、その後、イ・ビョンホンは事務所のスタッフと会って相談し、警察に通報した。
そして証拠を残すため、イ・ビョンホン側はイ・ジヨンとダヒに金の支払いについて相談するメッセージを送った。
「正直、金額がとても大きいです。交渉の余地はありませんか?」
「今すぐそんな大金をどうやって調達するんです?」
「(お金を渡す)方法を聞いていません。口座に振り込みますか?」
イ・ジヨンとダヒはこのメッセージに対して、「もしや」と惑わされ、つまり、もしかしたらお金をもらえるのではと思って、「はい」と答えた。つまり、「金を準備してこちらの指定する口座に振り込め」と。
■DP爆弾が暴いたイ・ビョンホン脅迫事件の「知られざる5日」
http://seouljinseigekijo.com/?p=1138
これで、2人の若い女性による「イ・ビョンホン脅迫事件」が成立し、イ・ビョンホン側は、すぐに事件化した。
ぼくは、こう考える。
ここでメッセージをやりとりして証拠を取ったまでは良かった。が、その次にすべきことは、事件化するのではなく、それを根拠に「これは明白な脅迫事件だ。これが事件になったら、君たちは逮捕され、拘束されて裁判を受けることになる。この証拠があるから有罪は免れない。君たちは前科者になり、将来が閉ざされてしまう」とよく説得することだったのだ。
イ・ビョンホンが直接、話すのではなく、弁護士に2人を説得させれば、おそらく2人は納得して、イ・ビョンホンから金を脅し取ることをやめたと思う。
そうしていれば、この事件はなかったし、イ・ビョンホンは世論のバッシングを受けることもなく、イ・ミンジョンさんも幸せな気持ちで妊娠期間を過ごすことができた。
しかし、イ・ビョンホンは半ば「ひっかける」ようにして証拠を取って、すぐ事件にしてしまった。
そのようにした理由は、おそらく、どうしても例のわい談画像を封印したかったからだと思われる。(あと、裁判と世論を甘く見ていたということもあるだろう。まさか被害者の自分がこんな目にあうことになるなど、予想もできなかったのだと思う)
「もしダヒがほんとうにディスパッチにあれを持って行ったら…」と公開されることを非常に怖れたのだった。
しかし、今考えてみるに、こういう展開になって、世間にみっともない姿をさらし、イ・ジヨンと交わしたメッセージの内容が公開され、裁判所の判決でも「年上の被害者が年下の被告人たちに性的な冗談を言って、事件のきっかけを~~」と明記されてしまうよりは、むしろ、そのわい談画像が公開されただけで終わったほうがダメージは遥かに軽かったと思う。だって、身体接触もなく、ただ、性的な冗談を言っているだけなんだから。
それに、脅迫した証拠を握られているわけだから、2人の女性もこれを芸能メディアに売るなどということは、普通に考えれば、できない。そのへんのことも弁護士が2人を説得するときに話すこともできた。
また、その画像を持ちこまれた芸能メディアだって、バカではない。犯罪の匂いは敏感にかぎわけるだろうし、まずイ・ビョンホンの所属事務所、BHエンターテインメントに「こういう画像が持ち込まれたんだけど…」と接触してきて、とりあえず、話し合いになったはず。
そうなれば、なんとでもなる。このネタは封印し、別件で取材協力をするとか。
あと、あの画像が公開される可能性としては、2人の女性がやけっぱちになって、自分でネットに上げるくらいだが、まったくカネにもならないことをするだろうか? しかも「脅迫した証拠」を完全に握られた状態で。
それに、さっきも言ったが、しょせん「身体接触もなく、ただ、性的な冗談を言っているだけ」なんだから、最悪、公表されたところで、どうということはなかったのだ。
ほんとうに大きな判断ミスだったと思う。
2014年8月29日というのは、イ・ビョンホンの俳優人生の大きな曲がり角になったんじゃないかなあ。
イ・ジヨンとダヒのきょうの姿は、こちらで。↓
●スポーツ朝鮮 2015.03.26 午前10:26
イ・ジヨンとダヒ、執行猶予…2審「イビョンホンがきっかけを提供・処罰不願書」量刑↓
http://entertain.naver.com/read?oid=076&aid=0002706172
きれいな人たちなのに…。この2人は(もともと持っているものがそんなにあったわけではないので)イ・ビョンホンに比べれば失ったものは少ないともいえるが、自分の将来、という大きなものを失ってしまったね。もちろん全部ではないが、一部は。
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