ハン・イェスルが逃げ出した過酷な撮影現場

前の記事で紹介したスポーツ東亜(2011-08-16 07:12)の記事にも「葛藤の根本的原因と見られる生放送に近い劣悪な制作環境」とあるように、ハン・イェスルは、まず韓国特有の過酷な現場作業を嫌った。

しかし「3~4日間続いた徹夜の撮影で、風邪をひいて苦しみながらも、『視聴者との約束』を果たすために撮影現場で倒れる覚悟で演技したという『最高の恋』のコン・ヒョジンの姿」というのを、ハン・イェスルに期待する、というのも、どうか…。

彼女は、韓国人とはいえ、米国で生まれ育ったのだ。

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1981年9月18日、LAで生まれた彼女は、セリトス大学でコンピュータグラフィックを学んだ後、2001年に韓国に来て、SBSスーパーモデル選抜大会を通じて芸能界入りした。

その後、またたくまにトップモデルとなり、女優にCFにと活躍を続けた。
そして2004年 5月 1日付で米国籍を捨て韓国籍のみとなった。

こういう経歴の彼女に、上記の「撮影現場で倒れる覚悟で演技した」というコン・ヒョジン(孔孝真 ※名は体を表すという気がして漢字も付記してみました)の根性を見習え、と言っても…。

実際、韓国のドラマ制作の現場は「殺人的」と言われる。

とにかく競争が激しいため、常に現場は視聴率の圧迫を受けており、さらにインターネットが普及してからは、視聴者の反応がリアルタイムで伝わってくるため、放送ギリギリまで修正を余儀なくされる。修正と言っても、細部の調整のような生易しいものではなく、視聴者の強い要求でストーリー自体が大きく変更されることもよくある。

そのため、演技者は撮影の前日、または撮影当日、さらには放送当日に台本を受け取って急いで撮影するなどの無理を強いられることが多い。ギリギリまで撮影して、放送の数分前に編集が上がるのもごくごく普通のことだという。

そんな韓国のドラマ制作現場をよく表す言葉に「ページ台本」(原語は「쪽대본」)がある。

製本されたまとまった形の台本ではなく、A4の紙にプリントされたこま切れの台本のことだ。演技者たちは待機の末に、これをポンと渡されて演技するよう求められるのだ。

このような韓国のドラマ制作の現場の現実は、今も変わらないようだ。

2カ月ほど前の記事だが、Dispatchがそのへんの事情をレポートした。
長い記事なので、2つのポイントだけを紹介しよう。

●Dispatch 2014-09-12 13:14
原稿修正回数は? ドラマ、生放送の実態
http://www.dispatch.co.kr/r.dp?idx=109173

まず、こういうギリギリまで追い込む撮影現場のやり方が、俳優たちに与える影響について。

Q. 演技者たちはどんな被害を受けているのか。
A まず体力消耗が激しい。頻繁な徹夜撮影のおかげで、「リンゲル闘魂」「束の間睡眠闘魂」などと言われる強行軍が珍しくない。当然、集中力を失いやすく、役への感情移入も難しくなる。ひとつのシーンの台本だけを受け取っても、前後の状況を理解しにくい。役を完全にこなすのは困難になる。

ある演技者のマネージャーは「時間に追われ、すべてのシーンを早く早くと急かされながら演じなければならない。また、シーン29を撮って、次にシーン8。5部の撮影が終わったら、8部を撮影、というのが一般的だ。当然、演技力を発揮するのに妨げとなる」と吐露した。

私のブログを継続してお読みの方はピンとくるだろう。
「リンゲル闘魂」「束の間睡眠闘魂」…。

結局、こういう過酷な制作現場が、パク・シヨン、イ・スンヨン、ヒョンヨンらにプロポフォールを常用させるようになったひとつの大きな要因と考えられ、一方、早期の現場復帰を可能にした現場サイドの事情だったとも推測される。

■昨年プロポフォール使用で有罪の女優らがもう復帰とは…
http://seouljinseigekijo.com/?p=568

もうひとつ引用。

Q なぜ海外のように事前制作をすることができないのか?
A 韓国ドラマ産業はとても大きい。ドラマの本数も多く、放送局も多い。そのため、競争が激しい。さらに、最近では総合編成チャンネルとケーブルテレビまでドラマを放送するようになったので、いっそうひどくなった。みんな、できるだけ少ない予算で高い結果を出せそうとしている。

また、視聴率至上主義もある。海外とは違って、韓国ドラマは視聴者の反応をリアルタイムで捉えて次回に反映させる。あるプロデューサーは「韓国の放送局は、視聴者の希望に沿ったドラマが良いドラマと考えている。事前制作の場合、視聴者のフィードバックを反映させることができない」と話した。

まぁ、我々一般視聴者は、こういう過酷な現場作業をやってくださる俳優やスタッフの方々のおかげで、おもしろいドラマを見ることができるわけなので、感謝すべきだとは思うのだが、どうか「リンゲル闘魂」だの「束の間睡眠闘魂」だの、健康を害するおそれのあるほどの無理はなさらないようお願いしたい。

ハン・イェスルの話は、もうちょっと続きまして、次の記事でもやります。

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ハン・イェスルが逃げ出した過酷な撮影現場” への2件のコメント

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