ペンション・バーベキュー場火災。生死を分けた土壇場の判断

15日夜、全羅南道潭陽郡大徳面のあるペンションのバーベキュー場で火災が起き、宿泊客4人が死亡、6人が負傷した。犠牲になったのは全員、全羅南道の某大学のパラグライダークラブの学生とOBだった。

●聯合ニュース 2014-11-16 10:25
ペンション・バーベキュー場火災…死者は全員、出口のそばで発見

http://news.naver.com/main/ranking/read.nhn?mid=etc&sid1=111&rankingType=popular_day&oid=001&aid=0007249804&date=
20141116&type=1&rankingSeq=1&rankingSectionId=102

 

 

――引用始まり

15日夕方、全羅南道の某大学のパラグライダークラブの学生とOBは久しぶりに会って談笑していた。

58平方メートル(17坪)の空間に置かれた4つの円形テーブルを囲み、炭火を焚いてサムギョプサル(豚の三枚肉)を焼いて食べ、酒を飲んでいた。

学生たちの顔がアルコールで赤く火照っていた午後9時45分、突然、ボンッという音がしてテーブルの中央の穴に置かれた炭火焼肉用の鉄板から炎が上がった。

生き残った学生は「肉がのせられた焼肉用の鉄板の下から、炭火の火が勢いよく立ち上ったため、誰かが火を消そうと水を注いだ」と話した。 炭火を囲む油受けの部分に溜まっていた高温に熱した肉の脂分に水が入り、小さな爆発音とともに油が空中に噴き上がった。

水蒸気と油についた火の粉が屋根まで飛び散って火災になったと消防当局は推定している。

低い天井を飾っていたススキの簾(すだれ)に、火が、まるで乾いた薪を焼くように一瞬で広がった。

天井についた火は木材の板とサンドイッチパネル製の壁面に移り、木製の床にまで広がって、中にいた学生とOB26人を包囲するようにして襲った。

学生たちは突然広がった炎に、慌てて入り口に向かった。

しかし、肉を焼いていた4つのテーブルが狭い長方形のバーベキュー場の内部で出口を塞いでしまい、抜け出すのは容易ではなかった。

互いにからみあい、転倒しながら、上下左右から襲ってくる炎からやっとのことで逃れて外に飛び出した学生たちは消火器を探したが、思うようにいかなかった。

炎が建物全体を覆ってしまったバーベキュー場の狭い出口の内側では、脱出できなかった人たちの悲鳴が聞こえ、炎の中から何とかして抜けだそうと伸ばした手目撃された。

抜け出した学生たちは、炎の中に手を入れて建物の中に閉じ込められた人たちを助け出そうとしたが、激しい炎に手や顔にやけどを負い、やむをえず後退するしかなかった。

最後に抜け出した生存者は、天井から残骸などが崩れ落ちる中、全身に火がついたままペンションの前庭をごろごろ転げまわった。

死者たちは出口のすぐそばで発見された。

OB3人と女子学生1人。彼らは炎が四方八方から襲ってきて、中に閉じ込められたと推定される。

彼らの遺体はからまった状態で発見された。最後の瞬間まで互いに支え合って逃れようとしたと推定される。

特に、男性3人は全員OBで「最後まで女子学生を抱えて連れ出そうとして亡くなったようだ」と一部の生存者は話している。

――引用終わり

若い人たちの(本当にあってはならない)なんとも痛ましい事故がまた起きてしまった。

こういう時に、軽はずみなことを言うべきではないと思うのだが、この報道をもとに考えてみると、まず、目の前で大きな炎が上がったことに驚いて、炭火近くの肉の脂の溜まった部分に水をかけてしまった人が強い自責の念に駆られていることだろう。

それから、「男性3人は全員OBで、最後まで女子学生を抱えて連れ出そうとして亡くなったようだ」という生存者の推測。これは事実として認められるか、認めるべきか、かなり微妙。この女子学生の親からすれば、自分の娘が亡くなった悲しみに加え、自分の娘のせいで、前途ある男性3人を巻き添えにしてしまった、と責任を感じざるをえなくなってしまうから。

が、仮に、この生存者の推測が正しいとするなら、亡くなった3人の男性の家族としては、悲しく、同時に複雑な心境だろう。

なぜ、家族のために、自分は生きなければならない、と考えてくれなかったのか…。

いやしかし、こういう一刻を争う土壇場の状況では、とにかく自分が助かりたい、その一念で、他の人を押しのけてでも脱出しようとする人のほうが多いと思う。特に知らない人同士ならそうなる可能性が高い。

この事故の場合は同じクラブの仲間で、3人のOBの男性からすると、かわいい後輩、しかもこういう状況では男子よりは機敏な行動ができない女子(腰を抜かしていたかもしれない)なのだから、なんとか助けたい、という思いしかなかったのだろう。

男性たちには、火が迫ってきて、もういよいよ猶予はない、と察知した最後の瞬間、というのがあったと思う。

そのときの一瞬の判断で、自分だけ飛び出してギリギリで逃げる(生き残る)こともできたかもしれない。

この瞬間というものを、ぼくなどは考えるわけです。自分をその状況に置いてみて。

う~む。難しい…。

が、ぼくなら、「ごめん!」と目をつぶって…、ということになるのではないか。

昔、ある女性からこういう質問を受けたことがある。

「あなたが奥さんといっしょに船旅をしていたら、船が事故に遭い、大海原で沈没してしまうことになりました。救命ボートは残り1つ。さらに、そのボートに乗れるのもあとひとりだけ。あなたか奥さんか、どちらかが乗れる、そういう状況になったら、あなたは、自分が乗る? 奥さんを乗せる?」

このとき、私は黙りこみ、うつむいて答えなかった。

質問をした女性が、じっと私を見つめながら、私が口を開くのを待っていたことを覚えてる。

私は、こういう実際に起きた悲劇を前にして、不謹慎なことを言ってしまったのかもしれない。

が、今生きている人たちだって、みな、一寸先は闇。

誰だって、運が悪ければ、こういう怖ろしい一瞬の判断を迫られる時が来ると思う。

3人の男気に、合掌。

★いつものように、最後に、ポンポンと2つのバナーを踏んでください。本日もお読みいただきありがとうございました。
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