韓国の専門家は昨夜(2016/0130)のAFC/U23の日韓戦の敗北(2-3で日本に逆転負け)をどう見たか?

ここ数日、サッカーの日韓戦と北朝鮮のミサイル関連の話題で、本業のほうが忙しく、記事が書けませんでした。

芸能関連では、特に目立った記事もないし、サッカー関連では、いろいろ調べたので、きょうは終わったばかりのサッカーの日韓戦関連の記事をひとつアップしましょう。

昨夜の試合、AFC/U23の日韓戦は、先に2点取られた日本が、後半、立て続けに3点取って、3‐2で勝利。日本人としては、じつに痛快な逆転勝ちでした。

この結果、および最近のサッカーの日韓の状態を、韓国の専門家は、どう見ているのでしょう。

●NAVERスポーツ 2016.01.31 午後 03:11
[ソ・ホジョンのキックオフ] なぜ韓日戦の様相ががらりと変わったのか?
http://sports.news.naver.com/kfootball/news/read.nhn?oid=452&aid=0000000416

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ーー引用始まり

2-0でリードしていて逆転負けを喫したショックは大きい。しかも韓日戦であるため、これからかなり長い間、歴史的敗北として語られるだろう。

(略)

韓日戦は、誰がなんと言っても、韓国サッカーにおいて最高のライバル戦だ。そこにはライバル戦を通じてより克明に自身を省みることができる、互いにとっての鏡という意味もある。 今回の結果を通じて、鏡に映った自分の姿を見て、私たちは何を得ることができるだろうか?

この一試合の結果に対する判断と評価を離れ、少し長く、大きな観点から見てみよう。最近、各代表チームの韓日戦の様相は過去とは違った形になってきている。

80年代までは韓国が絶対優勢だった韓日戦だが、90年代にJリーグが発足してからは互角になった。そして最近は、少しずつ日本が優勢になっている。2010年以降の20歳(数え年、満19歳)以下の代表チーム以上の年齢の各代表チームの韓日戦の結果は、PK戦にもつれこんだ試合を引き分けとみなすと、韓国の5勝4敗5分となる。しかし、最近7試合では、たった1勝しかしてない。その1勝も、仁川アジア大会準々決勝だった。 当時、韓国は金メダルを狙ってワイルドカードを含め最精鋭メンバーを組んでいたが、日本は22歳以下の代表だった。

▼最近(2010年以降)の19歳以上の各代表の韓日戦の結果(韓国の)545分
日付 代表 場所 大会 結果
2016.01.30 U23 ドーハ AFC/U23 2-3
2015.08.05 A代表 武漢 東アジア杯 1-1分
2014.10.13 U20 ネピドー AFC/U19 1-2
2014.09.28 U23 仁川 アジア大会 1-0
2014.08.17 U20 静岡 SBS杯 2-2分(PK勝)
2013.07.28 A代表 蚕室 東アジア杯 1-2
2012.08.19 U20 静岡 SBS杯 0-0分(PK負)
2012.08.10 U23 ロンドン 五輪 2-0
2011.11.10 U20 バンコク AFC/U19 1-0
2011.08.10 A代表 札幌 親善 0-3
2011.01.25 A代表 ドーハ アジア杯 2-2分(PK負)
2010.10.12 A代表 ソウル 親善 0-0分
2010.10.11 U20 リンゼイ AFC/U19 3-2
2010.05.24 A代表 埼玉 親善 2-0

それから、これまでの韓日戦は、ほとんどの試合が1ゴールの戦いだった。劣勢であっても、いつひっくり返せるかもしれない試合だった。しかし、日本が徐々にこの1ゴールの争いで、わずかなリードを取り始めたことに注目すべきだ。

過去、この1ゴールのリードを取っていたのは強い精神力とフィジカルを基に勝利に対する執着が強かった韓国だった。2010年10月11日に行われたAFC/U19選手権準々決勝が、韓国がそのようなパターンで勝った最後の試合だ。2ゴールを日本に先に許したが、粘り強く戦って、結局、逆転勝ちした。昨夜とは正反対の試合展開だった。

だが、こういう拮抗した勝負で、後半の決定的な1ゴールで試合を決めるパターンが日本のものになるつつある。最近、韓日戦の勝利が止まったのも、韓国が試合を支配して、先制ゴールを入れても、後半に同点ゴールを奪われたり、終盤に失点をして覆されるケースが多くなってからだ。

そのようなパターンに陥らずに勝利したのはホン・ミョンボ監督体制で戦った2012年のロンドン五輪3位決定戦、そして韓国的なスタイルで勝つサッカーを最もよく見せてくれたイ・グヮンジョン監督が率いた各代表チームでのことだった。

■韓国は日本を、日本は韓国を志向する
韓国サッカーは自分に対して不満を持っていた。「なぜ韓国サッカーは(強い精神力とフィジカルを基に泥臭く戦うのではなく)試合を支配し、技術的優位を通じて勝利できないのか」という疑問をいつも抱えていた。

90年代、そのようなスタイルを前面に出した日本サッカーが本格的に浮上し、コンプレックスになった。結果的には勝っても、内容に対しては叱責された。コンプレックスは結局それを克服するための変化につながる。

そして、いつからか韓国サッカーには良いMFが続々と生まれるようになった。キ・ソンヨン、ク・ジャチョルがその典型だ。彼らは試合を支配し、技術的なプレーを展開する起点となった。最前線のFWに置かれていた韓国サッカーの戦術的な重心は良い才能が集まる2列目に移った。前回のアジア杯でも、今回のU23選手権でも、FWの圧倒感よりは2列目にいる選手たちの細やかなプレーと攻撃加担がゴールを生み出した。

しかし、試合を支配して相手を圧倒したいという韓国サッカーの志向点に先に到達していた日本の考えは反対だった。 日本はW杯に代表される世界の舞台で限界を感じていた。以前、彼らが追求していたブラジルのような「支配する美しいサッカー」で勝つサッカーから、そのアイデンティティを変えようとしている。その象徴のような出来事がハリルホジッチ監督の就任である。

それ以前のザッケローニ、アギーレ監督も(美しいサッカーと)強いサッカーを融合させるための選択だったが、ハリルホジッチ監督の場合は、そのような方向への変化がさらに露骨だ。フィジカルでの優位と随時、変える戦術、激しい闘争心を強調するハリルホジッチ監督は、日本サッカーの性質とはまったく合わない指導者だった。実際に赴任初期にハリルホジッチ監督の要求は日本のサッカー代表チーム内で摩擦を生んだ。しかし、それを克服しなければ、試合を支配しながらもコートジボワール、ギリシャにも勝てないということを日本サッカーは知っていた。

韓日両国サッカーの中心にいた池田誠剛前代表チーム/フィジカルコーチが、韓国と日本のこのような相反した雰囲気について興味深い話をしたことがある。彼は「韓国サッカーは転換点にある。日本式サッカーが韓国サッカーのモデルになると考えるのは危険だ。占有率(ボール支配率)を重視する方式はサッカーの様々な選択肢のうちの一つだ。 今、世界のサッカーはもっと早く圧迫して攻撃へ転換するサッカーを展開しようとしている。また、アジア圏のチームが占有率を中心に戦って世界で結果を出すことはできないということを日本が見せてくれた。日本はむしろ、韓国が持っている強力かつ素早いサッカーを追求しているのに、韓国は自らが持つ宝物を捨てようとするのか?と話した。

韓国サッカーが世界舞台で最高の成果を出した2002年の韓日W杯を考えてみよう。 ヒディンク監督は、世界サッカーのパターンのうち、韓国サッカーが持つ長所が最もよく生かされる機動力と全面的な圧迫をモットーにした。

■韓国サッカーのアイデンティティ(独自性)とは何か?
サッカーにはその国の文化、考え方、価値観が全て溶け込んでいる。国民の肉体的特徴、思考的特徴がサッカーの方式を作る。過去、韓国と日本のサッカーにはっきりとした差があったのもそのためだ。それを変えようとするのは大きな挑戦だ。選手数人を発掘し、指導者数人が方式を変えることで解決される問題ではない。

日本はハリルホジッチ監督という象徴的な人物を代表チームの監督に迎え、世界と戦える強いサッカーに向けて根幹から変えている。パワーと無酸素能力を高めるフィジカル訓練を年齢別代表チームに新たに適用している。日本サッカーが後半に強くなる秘訣だ。今大会でも日本は試合を完全には支配できなくても、後半から延長に力を発揮し、勝つサッカーをした。

昨夜、我々が見た韓日戦は独特だった。韓国は日本的な徹底的に作り込むプレーでゴールを入れて日本に脅威を与えた。韓国のサッカー指導者の中でも、技術的かつ攻撃的なサッカーに対する哲学が最も明確なシン・テヨン監督は、今回の大会で2列目攻撃を歴代のどの各代表チーム監督よりうまく活用した。逆に日本は、ゴール決めた時、サイドからのクロスと一発の逆襲プレーが冴えていた。

韓国の新しい目標とそのイメージは間違っていない。韓国サッカーは過去の粗野な精神力サッカーから、もっと精密なものへと、一歩前進しなければならない。そのためにはサポートが必要だ。下支えなく、単に卓越した才能を持った選手と強い哲学と信念を持つ指導者に任せて解決できる問題ではない。全体が共感して努力してこそ、変化することができる。

韓国サッカーの競技力はどこへ向かっているのか? その方向には、韓国サッカーのアイデンティティを変えてみるだけの価値があるのか? 結局、我々の目指すところはアジアを越えて世界だ。世界でも通じる「韓国的なサッカー」とは何か、深く考慮してみなければならない、ということを教えてくれたのが、今回の韓日戦の痛恨の結果だった。

ーー引用終わり

なるほど。

日韓は「鏡」なのか…。同じ東アジアのチームとして、相手の成功や失敗を見ながら、試行錯誤しつつ、世界に通じるスタイルを追求する、というのは良いライバル関係と言えるでしょうね。

実際、日韓は、このライバルがいたからこそ、共に中東勢を破って決勝まで来られたということもできるかもしれません。

ぼくは、サッカーは素人ですが、今回の日本の勝利は、フィジカル(この試合の場合はスタミナ)の差、というよりも、フィジカルの使い方の差、だったのではないかと思いますね。

今回のセントラル(短期集中開催)方式の厳しい日程(18日で6試合をこなす強行スケジュール)で、日本は、試合ごとに選手を大幅に入れ替えながら、選手を適当に休ませ、できるだけ消耗させずに、良好なコンディションを維持しながら戦ったのに対し、韓国は、固定的なメンバーで戦ってきたため、また、決勝の日韓戦でも前半から全力で飛ばしたため、後半の勝負どころでスタミナが切れてしまった。

そこへ、日本は抜群のスピードと得点能力のある浅野拓磨選手が登場し、ポンポンポンと一気に3点取って、試合を決めてしまった、日本の作戦勝ち、というところだったのでは?

韓国側は、体力と精神力では日本に絶対、負けない、という自負から、このセントラル(短期集中開催)方式での戦い方を過った、これが致命的な敗因となったのではないでしょうか。

しかし、いずれにせよ、本番はオリンピックの本大会ですから。

前回(2012ロンドン)は、3位決定戦で日本は韓国に負けて銅メダル逃したわけですが、今回(2016リオ)はどうなるかな?

あと、個人的には、今回の勝利は、1997年9月28日に東京で行われた98年フランスW杯最終アジア予選での日韓戦の逆転負けの悔しさを晴らした思いです。

この試合では前半を0-0で終え、後半20分、日本が1点取って、先制したのです。その後、日本はこの1点を守り切って勝とうと、ブラジル出身の長身FW、ロペスを下げて、守備の選手を入れて守りを固めた。が、なんと、それが完全に裏目に出て、後半38分と41分にポンポンと韓国にゴールを決められて、まさかの逆転負け。

最前線にいたロペスが、韓国にとっていかに脅威になっていたか。この韓国にとってまことにやっかいな(くさび)を日本が自分で抜いてしまったものだから、後はもう、韓国は安心して、思い切って攻めるだけ、となってしまった。

完全に、作戦ミス、というか、采配ミスだった。

あの悔しさを、ようやく今回、晴らすことができた。

この記事書いたソ・ホジョンさんは、冒頭に、今回の敗戦を「かなり長い間、歴史的敗北として語られるだろう」と書いているけど、日本にとっては、まさに、この98年フランスW杯最終アジア予選の東京決戦での逆転負けが、それに当たります。

あれから、もう20年近くになる。

日本サッカーは、いつしか、大きな進歩を遂げていた、そう思うと、本当にうれしいですね。

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