パク・シフ事件再考(2) 「パク・シフに致命傷を負わせて、和解金をたくさんいただこう」

2013年3月15日、芸能メディアのディスパッチが、AさんとBさんの間でやりとりされたカカオトーク(スマートフォンのメッセンジャー)による文字メッセージを単独で入手、Bさんが知人のDさんと交わした音声ファイルも確保し、詳細な分析記事を発表した。

これにより、この事件ではBさんが中心的な役割を果たしていたことが明らかになった。Aさんを煽って告訴させたのは、パク・シフの前所属事務所の代表ではなく、Bさんだったのだ。

●ディスパッチ 2013-03-14 午後08:03
パク・シフ事件、AさんとBさん共謀疑惑…カカオトークの通話内容を単独入手
http://www.dispatch.co.kr/16914

 

(長い記事であることと、日本の読者のみなさんにわかりやすくするため、ぼくのほうで要約・再構成して内容を紹介しよう)

2月15日午後、Aさんがパク・シフの宿所を出て、Bさんにカカオトークで連絡すると、BさんはAさんに「警察署に行け」「体を洗わずに病院に行け」と指示して告訴を促す一方、「(パク・シフの)財産は3000億ウォン(約300億円)」「和解して何千万ウォンか受け取ろう」「パク・シフはひざまずいて謝るだろう」「あの子(パク・シフ)は死んだ」などの発言をした。

彼女はまた、知人の芸能界の関係者Dさん(元記事ではCさん)に連絡し、それを聞いて仰天したDさんがパク・シフ前所属事務所のC代表(元記事ではH代表、本名のイニシャル)に知らせた。

つまりC代表は、Bさん→Dさん→本人というルートで「パク・シフ事件」を知ったのだった。が、パク・シフに再契約を断られた腹いせに、C代表がパク・シフを窮地に追い込もうとした、というとんでもない誤解を受けることになってしまった。

Aさんは、Bさんの指示に従って、その夜、ワンストップ支援センターに向かった。そして近くの産婦人科で尿、血液、毛髪の採取など、性的暴行被害の検査をした。そして翌未明には西部警察署で被害者として供述を終えた。

警察に通報し告訴状を出した後も、AさんとBさんは緊密に連絡を取り合った。マスコミへの発表の模擬練習まで行っていた。17日、BさんはAさんに「和解金をたくさん受けるためには記事にしなければならない」「明日、記事を出せば、和解金をさらにたくさん受け取れる」「パク・シフは致命傷を負う」というメッセージを送っている。

国立科学捜査研究院でAさんの薬物検査結果が出るまで、マスコミのインタビューにも自ら(つまりBさん自身が)応じ、パク・シフを非難した。

パク・シフの前所属事務所のC代表は、この情況を見ながら、BさんとDさんの意図を疑い始めた。するとBさんはDさんに「C代表がAさんのお父さんに和解を求めており、状況が悪くなった。それで私が「(パク・シフが)強姦した」という記事を出した」とし、「そういうふうに『企画』しているので、じゃまするな」と警告した。

Bさんは自分が別の人に相談しその人から指示されているような言い方もしていた。15日、AさんがカカオトークでBさんに「明日、行くのではダメ?」と聞くと、Bさんは「だめだって。今、行かなければダメなんだってと答えている。

2日後の対話で、Bさんが「明日、記事が出たら和解金をたくさんもらえるってと言うと、Aさんは「和解金をもらったら、その人たちもくれって言ってくるんじゃないかしら」とたずねた。すると、Bさんは「和解金の一部を、少し分けてあげたら良いだろう」と答えた。

つまり、Aさんの一件にかこつけて、パク・シフから大金をせしめ、その一部は自分がいただく、というのがBさんの狙いだった。

しかし、金をさらにたくさん引き出すために、マスコミに事件を公表し、パク・シフを非難し、致命傷を負わせようと考えるとは…。短絡的に過ぎるというか、情け容赦ないというか、ゲーム感覚というか…。

BさんはAさんから「(パク・シフによって)意識のない状態で性的暴行を受けた」と最初に説明を受けており、この性的暴行事件ではプロポフォールなどの薬物が使われた、と思い込んだ。

Bさんがこう思い込んだ背景には、この種の女性暴行事件が、つまり睡眠を誘う薬品を使って女性の意識を失わせて性的暴行を加える事件がさほど珍しいことではない、という認識があったからかもしれない。

実際、イ・ビョンホンさんの義弟が起こした事件もそうだった。

■えっ、超有名芸能人の家族で元ミスコリアの夫(40)がやらかしたって!?
http://seouljinseigekijo.com/?p=4318

Bさんの場合、こういう卑劣な犯行をパク・シフが自分の妹分のAさんにやった、という思い込みが、金銭目的と共に、この事件での容赦ないパク・シフ攻撃につながった、とも考えられる。

BさんはAさんが酒に強いことをよく知っており、あの晩、2人が飲んだとされる焼酎2本くらいでは「酔うわけがない」と見ていた。

しかし、このBさんの思い込みは、2月26日、国科捜の薬物検査が「陰性」と出て、完全な錯覚に終わった。Aさんは薬物によって意識を喪失させられたなどという事実はなかったのである。

この結果を受けて、Bさんはやがて「私もAさんにだまされた」と立場を変えるのだが、それまではパク・シフと前所属事務所のC代表を攻撃していたのだった。

3月18日、C代表はBさんを告訴した。

●TVレポート 2013.03.19 午前 8:12
パク・シフの前事務所代表、Bさんも名誉毀損で告訴
http://entertain.naver.com/read?oid=213&aid=0000304001

この記事によると、C代表の法律代理人であるソン・ジョンムン弁護士(今、キム・ヒョンジュンの元恋人の弁護をしている人)は、告訴の理由をこう語ったという。

「Bさんは今月4日、あるメディアとの単独インタビューを通して、まるでC代表がAさんのパク・シフさんに対する告訴を背後から操縦したかのように話した。これによってパク・シフさんから告訴を受けて、芸能事務所の事業に致命的な脅威がもたらされた。C代表は自らの潔白を明らかにして、今回の事件の真実を伝えるために、Bさんに対する訴状を提出することになった」

もちろん、この事件の最大の被害者は、パク・シフ本人なのではあるが、ある意味、「致命傷を負う」ことになってしまった大きな被害者は、この前事務所のC代表(後に廃業)なのであった。

(続く)

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