韓国版「深夜食堂」キム・スンウ やる気満々「今後も、マスターは私以外にない」

最近、放送が終わったSBSドラマ「深夜食堂」。

主演のキム・スンウはじめ制作陣は、ここで終わりとせず、シーズン2に進みたいという意欲が高い。
シーズン1(?)終了後、キム・スンウと監督、脚本家が、試行錯誤を繰り返したこのドラマの制作過程をふりかえった。

●NEWSEN 2015-08-27 06:00:01
多くの議論を呼んだ「深夜食堂」、シーズン2 は可能か?
http://www.newsen.com/news_view.php?uid=201508261732199210

 

――引用始まり

8月26日、京畿道漣川郡のドラマセット場で行われたSBSドラマ「深夜食堂」(脚本チェ・デウン/ホン・ユンヒ 演出ファン・インルェ)記者懇談会には、主演俳優のキム・スンウとファン・インルェ監督、脚本家のチェ・デウンとホン・ユンヒが参加した。

同日の記者懇談会は、これまでドラマをめぐって起きた様々な議論について虚心坦懐に話し合う場だった。最も多くの質問が殺到したのはウィナーのナム・テヒョンの演技力についてだった。 放送が始まった当時、ナム・テヒョンの大根役者ぶりが論争引き起こし、ドラマに対して多くの非難が寄せられた。

これと関連して、キム・スンウは「まず、一緒に演じてみて、俳優として不都合な点は感じられなかった。機能的な部分(細かい演技力)では確かに足りない点もあったが、非難しすぎという面も明らかにあった」と話した。キム・スンウは「アイドルだからという理由でチャンスが与えられたということに対する妬みも確かにあっただろう」と見解を明らかにした。

ファン・インルェ監督は「最も論争になったのは涙ぐむシーンだった。台本読み合わせの時から『このシーンは重要だ。ここで、きみの演技力を見せてくれなければならない』と告げたシーンだ」とし、「ナム・テヒョンは彼なりによく準備をしてきたのだが、残念ながら、そのシーンで批判されてしまい、胸が痛んだ」と振り返った。

原作に関連する議論もいろいろあった。最も代表的だったのが、原作で登場するゲイ・マダムのキャラが韓国版では登場しなかったことから生じた、性的少数者の排除についてだった。 ファン・インルェ監督は「鐘路(ソウル江北を代表する繁華街)が背景であるだけに、リアリティを出すためには、ゲイ・マダムのキャが必要だと考えた。しかし、韓国の情緒に合うように、ゲイ・マダムのキャラを描くには、もっと勉強する必要があると考えた」と話した。

チェ・デウン脚本家は「原作に登場する様々なキャラクターの中から、選択と集中が必要だった。内部的にゲイ・マダムのキャラよりトゥンニョ(デブ女 太った女性を嘲笑して言う言葉)のキャラのほうがストーリーを展開するうえで、必要性が高いと考えた」と言って性的少数者排除の批判に抗弁した。

「セットの倭色(日本色)が強すぎる」「とても高級な雰囲気だ」という批判もあった。制作陣は「セットに関する批判が最も悔しかった」と口をそろえた。 ファン・インルェ監督は「『深夜食堂』の背景となる鐘路の裏通りは、朝鮮時代の韓屋が日本併合時代や解放後の波を経て形成されたため、伝統家屋と日本や西洋の建築様式が混ざっているところだ。 今回のセットは、そういう雰囲気を再現するための最善のセット」と説明した。

チェ・デウン脚本家は「セットが高級すぎるという批判には本当に戸惑った。これよりもっとぼろぼろにするには、どうすればいいのだ」と話した。

チェ・デウン脚本家は、「マスター」という呼称に対する話も伝えた。 チェ・デウン脚本家は「放送前『深夜食堂』の原作者(安倍夜郎)に会って、日本では『マスター』という呼称が多いのか聞いてみた。すると、日本でも『マスター』はあまり馴染みのない呼称だと言っていた。『マスター』は、単に食堂の主人というのではなく、料理でもマスター、人生でもマスター、という意味が込められていた」と説明した。

キム・スンウも「『マスター』という呼称を韓国式に変更するとすれば、何がいいか、内部でアンケートもした。しかし、韓国式にアジョシ(おじさん)、社長、サムチョン(三寸 叔父さん)…これはちょっと使えないと思った」と付け加えた。ホン・ユンヒ脚本家は「もし『マスター』という呼称を捨てていたなら、それだけは守るべきではなかったか、という批判が出ただろう。どの道、批判は避けられなかった」と話した。

ドラマをめぐる多くの批判について、ファン・インルェ監督は「原作の人気のためか、ドラマに対する過度な干渉があった。そのため、進みたい方向へ行けなかった」と無念な思いを吐露した。30分のエピソードという韓国で初めてのフォーマットで演出したことについても「道をならしながら進んでいくような気分だった。 俳優でない出演者をゲストに迎えるなど、やりたいことはたくさんあったが、できなくて残念だった」と付け加えた。

ドラマに向かって浴びせられた数多くの非難と論争、そして期待以下の低調な視聴率にもかかわらず、制作陣は作品に対する強い自負心を示している。キム・スンウは「刺激的な素材ではなくても十分にドラマを作ることができるということを『深夜食堂』がお見せしたと思う。 刺激的な素材のドラマが多い中、このような善良なドラマもなければならないと思う」と作品に対する愛情を示した。

ホン・ユンヒ脚本家は「日本の原作より韓国ドラマのストーリーのほうがいっそうしっかりしていると思う。ただ原作を移すのではなく、韓国の情緒に合わせて描こうと努力した。原作にないキャラクターやストーリーも多かった」と話した。

この作品への制作陣の愛情が格別だからか? 彼らはシーズン2の制作を楽観的に見ている。 懇談会の間、シーズン2の制作を念頭に置いた発言が続いた。

キム・スンウは「すでに(視聴者は)私が演じるマスターを見たから、シーズン2でも、マスターは私以外の代案はないだろう」と話した。 チェ・デウン脚本家は日本の原作者は、韓国版をとても面白く見ていると言い、シーズン10まで作れ、と言っていた。まだ決定してはいないが、放送局で編成したら、また一緒に作りたい」と意向を伝えた。

もしシーズン2が制作されるなら、大根ぶりで批判の中心となったナム・テヒョンの進退についても考慮されるだろう。この点について、チェ・デウン脚本家は「シーズン2を作るなら、当然一緒にやりたい。ナム・テヒョンの演技力はだんだんよくなっている。このドラマが深夜の時間帯に放送しているのを誰も知らなかったのに、(ナム・テヒョンが出演することで)大きく広報してくれた。それなのに、どうして外せるのか」と冗談を言って笑いを誘った。

満足とはいえない視聴率成績表を受け取り、放送中は、様々な非難を受け、論争を呼んだ「深夜食堂」。マッチャン(愛と憎しみをベースに、絡まり合った人物関係 、無理な 状況設定、刺激的なシーンなどで展開される韓国の風土が生んだ韓国特有のドラマ)ではない良質のドラマ「深夜食堂」はシーズン2に進めるのか?  この良質なドラマの未来が注目される。

一方、同名の日本の漫画やドラマを原作としたSBSドラマ「深夜食堂」は夜12時から朝7時まで店を開く独特なコンセプトの食堂と、ここを訪れる客の普遍的であり、かつ特別な話を描くドラマだ。

――引用終わり

まず最初に、かなり厳しく批判されたナム・テヒョンの演技だが、ぼくもネットで見てみたんだけど、やっぱり、他の役者たちと比べ、明らかに落ちるという印象。他の役者さんたちがうますぎるということもあると思うのだが、棒読み調で、ひとりだけ素人が混じっている感じだった。

キム・スンウはそんなナム・テヒョンをかばい、「アイドルだからという理由でチャンスが与えられたということに対する妬みも確かにあっただろう」と、男気のキム・スンウらしい周辺からの反発をおそれぬ直言もしているが、う~む、でも、やはりぼくが見た感じでも演技力が少し足りない。続けるなら、演技力を鍛え直す。このまま続けると、本人にとってもイメージダウンとなるおそれがある。

それから、ゲイ・マダムのキャラが韓国版では登場しなかった、という点。韓国のテレビでもバラエティなどで、たまにゲイの芸人が出ていて、それなりに人気があるのだが、日本ほどではなく、まだ社会全体として偏見が強い。ゲイ・マダムは、日本版では重要な脇役で、作品世界を豊かで味わい深いものとする必須アイテムになっているのだが、韓国版では、制作陣によってトゥンニョ(デブ女)のほうが必要と判断された、という話がおもしろい。

セットについては、ぼくが見た感じでは、高級すぎるということはないが、倭色(日本色)が強い、というのは正しい。韓国人の感覚からすると、地味すぎ。日本版にかなりひっぱられている。もっと韓国らしさを出すよう工夫するといいだろう。

これは主役の「マスター」にも言える。キム・スンウの「マスター」は、日本版の小林薫のイメージに捉われすぎている。小林よりずっと若く、童顔でやさしい顔のキム・スンウが、小林演じるマスターの無表情で寡黙な演技、そうして、お客さんたちの会話を聴きながら、すべて見通しているような雰囲気、これは形だけまねても伝わってこない。

「料理でもマスター、人生でもマスター」

この「人生のマスター」の味わいを出すには、やっぱり、まだ熟成されていない感じだ。

しかし、キム・スンウ本人は「すでに私が演じるマスターを見たから、シーズン2でも、マスターは私以外の代案はないだろう」と言っている。

圧力に屈せず、損得でも動かない、誠実で一本筋の通った男、キム・スンウ。

前に「イ・ビョンホン脅迫事件(4)」でも書いたが、2009年12月にKBS2TVドラマ「アイリス」の撮影現場で起きたカン・ビョンギュと制作会社スタッフとの乱闘事件の裁判で、キム・スンウは、このように真実を証言した。

「カン・ビョンギュからケンカを起こしたのではない。チョン代表がカン・ビョンギュに会って謝罪できる場を設けてほしいと私に頼み、それを伝え聞いたカン・ビョンギュが現場にやって来た。ところが、チョン代表が『自分には過ちはない』と言ったため、カン・ビョンギュはチョン代表の後輩たちと大きな声で言い争うようになった。そしてカン・ビョンギュはチョン代表の後輩たちによってリンチを受けた。カン・ビョンギュは後ろからバットでなぐられ、以後、身を守るために拳で殴り合った」
●ニューシス 2011-08-20 12:01
キム・スンウ「カン・ビョンギュは被害者」…暴行事件の裁判で
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=106&oid=003&aid=0004031834

この証言は、裁判ではほとんど無視されたが、この証言により、ネチズンはトラブルの真相を知り、当時、いろんな不祥事などでぼろぼろになっていたカン・ビョンギュを助けたところで自分には何の利もないのに、真実をきちんと証言したキム・スンウの誠実さを讃えたのだった。

本人も「マスター」役は自分がやり抜きたいと希望しており、大衆も支持している。
交代はあり得ない。だとするならば、キム・スンウは小林薫の「マスター」像から離れて、自分らしい「マスター」像を作りだすべきだろう。

このドラマは、いわゆるマッチャン・ドラマを克服する良質なドラマとして、相当、期待され、注目されていた。

他の複数の報道によると、シーズン2が実現する可能性は高いとみられている。

ぜひ、いろいろな課題を解決して、シーズン2がぐっと良くなるよう期待している。

あと、思いきって、ゲイ・マダムを出してみても面白いと思うのだが…。

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