マッチャン・ドラマの鬼才 イム・ソンハン(女 54)引退を宣言する

韓国の芸能界で脚本家が、芸能ニュースのトップに立つほど大きな話題になることはめったにないのだが、今、そういう事態が起きている。

いわゆるマッチャン・ドラマの鬼才、イム・ソンハンさん(1960年 8月 24日生まれ、54歳)が、今、放送中のMBC「狎鴎亭白夜」(月~金 午後8時55分放送 2014年10月6日~ 149部作の大作 最新視聴率(04.23)14.5%)を最後に引退する、と言い出したのだ。

 

 

マッチャン・ドラマというのは、愛と憎しみをベースに、絡まり合った人物関係 、無理な状況設定、刺激的なシーンなどで展開されるドラマをひと括りにして言う言葉で、最近ではMBC「伝説の魔女」やSBS「美女の誕生」などがこのジャンルの典型。今、ユチョンのSBS「匂いを見る少女」を寄せ付けない強さを発揮しているKBS2「優しくない女たち」もこの括りの中に入るだろう。

イム・ソンハンさんというと、このジャンルの生みの親というか、大立者というか、まぁ、そういう人で、個人的には、あの記念碑的大作、MBC「人魚姫」(2002年 全247話と長大、最高視聴率47.9%の驚異的な記録を打ち立てた韓国のドラマ史上画期的な作品)を書いた人という印象が強いのだが、これまでに、どんなシーンを描いてきたのか、日刊スポーツが特集を組んでいるので紹介しよう。

●日刊スポーツ 2015.04.24午前8:07
[イム・ソンハン脚本家の引退特集①] 目を疑ったマッチャン・シーン5
http://entertain.naver.com/read?oid=241&aid=0002387473

イム・ソンハン脚本家は想像を超越したシーンで視聴者らを唖然とさせた。

イム・ソンハン脚本家は23日、マネージメント会社を通じて、放映中のMBC連続ドラマ「狎鴎亭白夜」を最後に引退するという意味のことを明らかにした。

MBC連続ドラマ「ずっと会いたい」でデビューし、10作品だけ書いて終わりにしようと思っていたという理由も説明した。イムさんの引退をめぐっては「やっとドラマ界から去るのか」「すっきりする」という反応もあったが、一方で「非倫理的ドラマの代母が消えていく」と惜しむ声もあった。

これまでにイムさんが手がけたドラマ作品の中から、最高のマッチャン・シーンを5つ選んでみた。

▶「アヒョン洞の奥様」(2007) はげのかつらで猟奇ショー
2人の娘が母の誕生日を祝うと言って繰り広げたシーンは猟奇ショー、荒唐無稽そのものだった。コ・ナウンとクム・ダンビは、つるっぱげのかつらをかぶり韓服を着てコントを披露した。まったくストーリーと関係のないバカげた場面がなんと放送時間の半分、15分も電波に乗って視聴者たちからの叱責が殺到した。
※韓国語の「猟奇」というのは、日本語と少しニュアンスが違っていて、日本語だと「変態」または「変態的」という意味になる

▶「神様お願い」(2010) 大笑いしていて、心臓マヒで死ぬ
笑っていて死ぬシーンをドラマで見ることになると、どこの誰が想像していただろうか。 女主人公のユン・ジョンヒの出生の秘密。ユン・ジョンヒの姑は、本当は実の母だった。しかし、その秘密をきちんと解決していく前に、この姑であり実母である女性は部屋で一人でコメディ番組を視聴し、大いに笑っていた途中、突然、心臓マヒで死亡した。

▶「新妓生伝」(2011) 目からレーザー
地上波の週末ドラマで、これからはもう見られないだろう非常に珍しいシーンがあった。劇中、鬼に憑依したイム・ヒョク(阿修羅)が目から緑色のレーザーを出して透視能力を発揮した。謹厳て極めて平凡なイム・ヒョクがある朝、憑依現象を起こし、数種類の幽霊が乗り移っただけでなく、目からレーザービームまで放ち、視聴者を呆然とさせた。

▶「新妓生伝」(2011) 腹筋洗濯
イム・ソンハン脚本家の主たる特技は、夢の中のシーンを挿入すること。腹筋洗濯シーンも幸いに(?)夢の中の一場面だった。ベク・オクダムが筋肉質の体つきのチョン・ジフを化粧室の床に寝かせて、彼のシックスパック(6つの割れ目の入った見事な腹筋)の上で手洗いをしたのだった。 チョン・ジフの半分は黄色、半分は黒に染色したヘアスタイルもコミカルだったが、それに止まらず、「腹筋洗濯」までやってのけて視聴者の失笑を買った。

▶「狎鴎亭白夜」(2015) チンピラとケンカして死ぬ
話が長くなることで有名なイムさんがテンポよく話を展開させていたので、何かやるんではないかという気はしていた。女主人公パク・ハナ(白夜)とキム・ミンス(ジョナサン)の関係は急速に進んで結婚まで行った。しかし、幸せもつかの間、キム・ミンスはたまたま通りかかったチンピラにからまれ、ろくに戦いもせず、壁に頭をぶつけて目を開けたまま死んだ。

ーー引用終わり

現地の複数の報道によると、イム・ソンハンさんの引退宣言は、クビになることを見越して、自分からけつをまくったような面があるようだ。

というのも、彼女の描く作品はよく問題を起こしており、今、放送中の「狎鴎亭白夜」も、快調な視聴率とは裏腹に、放送審議委員会で「非倫理的な関係、極端な状況を青少年視聴保護時間帯に放送している」と問題視されていた。過去、「オーロラ姫」(2013年)でも、放送審議委員会により懲戒と警告の処分を受けている。

MBCドラマ本部長も22日午後3時に行われた放送通信審議委員会傘下の放送審議小委員会の第15回臨時会議に出席した後、「MBCは今後、イム・ソンハンさんと再契約はしない」と表明している。

イム・ソンハンさんとしては、この状況をにらんで、MBCから通告される前に自分から「もともとドラマの脚本の仕事は10本でやめるつもりだった。今やってる『狎鴎亭白夜』がちょうど10本目なので、これで終わり!」と引退宣言した、といううふうに、現地メディアやネチズンは見ているようだ。

しかし、あらためて思うに、やっぱ、すごいよ、この人は。

「腹筋洗濯」とか、やっちゃうんだもん。これは、率直に言って、中高年女性の妄想を現実化したということではないだろうか。たしかに若い男性の立派な腹筋は、頑丈な洗濯板にも似ている。あの上で、ゴシゴシ、手洗いをしてみたい、というやや不道徳な想念が脳裏をよぎったことのある人は少なくないのではないか。

韓国のアジュマたちなら普通にありだと思うよ。

ま、しかし、地上波のドラマで出していいシーンかは微妙だな…。

そういうぎりぎりのところをついてくるから、高視聴率につながっている。そのへんのセンスが抜群、鬼才たる所以だね。

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