ブラジル五輪サッカー、準々決勝敗退で「わんわん泣いた」ソン・フンミン 「兵役免除」の高い壁

13日(現地時間)、ブラジル・ベロオリゾンテで行われたリオ五輪サッカー準々決勝で、韓国はホンジュラスに0対1で敗れた。試合は韓国が終始、攻める展開だったが、ホンジュラスの逆襲一発に泣く結果となった。

「泣く」といえば、韓国のエース、ソン・フンミン(1992年7月8日生まれ、24歳)が、試合終了後、審判に強く抗議し、さらに、フィールドに突っ伏して号泣したことが話題になっている。

韓国では「よくやった」と称賛し、「残念だったな」と慰める声が強く、日本では(試合後の姿、ふるまいが)「見苦しい」とする意見が多かったのだが、ソン・フンミンの場合、8本もシュートを放ったのに1本も決められずに敗れてしまった、ということによる悔しさ以外にも、大泣きするだけの理由があった。

●世界日報 2016.08.14 午後08:40
また、わんわん泣いたソン・フンミン
(タイトルに「また」とあるのは、2年前のブラジルW杯でも予選リーグで敗退後、グラウンドに倒れて号泣したことがあり、今回が2度目だから)

それは、兵役に関係している。

徴兵制が敷かれている韓国では、男性は皆、兵役が義務づけられているのだが、スポーツ競技で優れた成績を残すと、免除される特恵がある。

ただし、そのハードルは高く、五輪なら銅メダル以上、アジア大会なら優勝というのが条件だ。(前回のロンドン五輪では、韓国は3位決定戦で日本に勝ち、銅メダルを獲得、当時のメンバーは兵役を免除された)

ソン・フンミンの場合、このブラジル五輪でメダルを取れたなら兵役が免除されたのだが、残念ながら、この敗戦で、その夢は水の泡となった。

現在、24歳のソン・フンミンにとって、チャンスはあと2回、2018年のインドネシア・ジャカルタのアジア大会と2020年の東京五輪となった。

じつは、ソン・フンミンには、2012年のロンドン五輪と2014年の仁川アジア大会(韓国が優勝)の時に、メンバーとして参加していれば兵役を免除されるチャンスがあったのだが、本人や所属チーム(ドイツのクラブチーム、ハンブルガーSVとレバークーゼン)の意向で出場を見送ったのだった。

さて、兵役の時期だが、兵役義務のある男性は、満29歳6カ月を過ぎる前に入隊しなければならない。もし兵役に就いた場合、選手生活はどうなるだろうか?

●クッキーニュース 2016.08.14 17:20:20
「尚武入団の条件を満たさず」ソン・フンミン、兵役の場合は?

この記事によると、韓国の軍には「尚武」というチームがあり、各競技に国家代表選手を送り出している。ここに所属するのがベストなのだが、そのためには、Kリーグ(国内リーグ)のチームに(満27歳までに、レンタルではなく完全移籍で)所属して6カ月以上、プレーしなければならないという。

しかし、ソン・フンミンは現在の所属チーム、トッテナム(イングランド)と2020年(満28歳)まで契約を結んでいるため、国内リーグに復帰する可能性は低い。

一方、2018年のインドネシア・ジャカルタのアジア大会と2020年の東京五輪も、両方ともそう簡単ではない。

2018年のアジア大会は、W杯(ロシア、6月)と時期が重なるため、所属チームのトッテナムがW杯とアジア大会の両方に出場させてくれる可能性は非常に低く、韓国の事情からしても、ソン・フンミンをW杯に出さないでアジア大会に出すということは考えにくい。(この「考えにくい」は「考えられない」に近い)

したがって、2020年の東京五輪が現実的だが、4年後というのは、近いようで遠い。その時、OA枠で、代表に選ばれるかどうかも、はっきり見通しが立つものではない。

このように考えてみると、今回、ホンジュラスとの準々決勝で圧倒的に優勢に試合を進めながら惜敗したことは、本当に悔まれる。

これに勝っていれば、準決勝。ここで勝てば、銀メダル以上が確定。負けたとしても、次の3位決定戦で、もう1回、チャンスがあったのだ。

ちなみに、ソン・フンミンは兵役に就く場合でも、現役(ふつうの兵隊)ではない。4級補充役(ユチョンと同じ)になる。理由は低学歴(中卒)のため。

ソン・フンミンは2008年夏、高校在学中(16歳)に、KFAの優秀選手海外留学プログラムの第6期生としてドイツ・ハンブルガーSVU-17チームに送られ、そのままドイツのプロリーグでプレーするようになった。

したがって、学歴は高校中退、つまり中卒である。

サッカーの才能だけで切り開いてきた、勝負してきた人生だ。その意味では、やはり幼くして芸能の才能で生きてきたユチョンと共通する。

しかし、韓国を代表するFDのソン・フンミンが、30歳でサッカーを一時休んで、2年間、公益要員として、区役所で事務の補助をするというのも考えにくい。

次の東京五輪が、兵役免除に向けての最後の一発勝負の場となる線が濃いかなあ…。

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