パク・シフ事件再考(4) 警察は「起訴すべし」として送検したが、Aさんが突然、告訴を取り下げ、不起訴に

もうだいぶ前に終わった事件を今、蒸し返すのもどうかと思い、また、論じるにしてもタイミングを考えるべきかとも思い、ユン・ウネと共演したメロ映画「After Love」の公開に合わせて少し話してみようかな、と思っていたのだけど、これが、いつ公開されるか、まったく先が見えない状況となってしまったため、「パク・シフ事件再考」の続きを、どうすべきか悩んでいたのです。

そんなところへ、最近、韓国の男性芸能人の性スキャンダルが相次ぎ、それらについて論じているうちに、やはり、みんな(日本の韓流ファン)が事件のひとつひとつを、韓国の風土に照らし合わせてよく吟味し、きちっと理解するうえでも、そろそろこの韓国芸能界の性スキャンダル史上、特大級の騒動だったこの事件についての「再考」(ぼくの考察)をまとめるべきではないか、そう思うに至りました。

ということで、今から書きます!

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2013年2月14日の深夜から15日午後まで、芸能人志望生の女性Aさん(当時22)はパク・シフ(同34)のマンションで過ごした。2人を引き合わせた後輩俳優K君(同24)もいっしょだった。

このときの出来事は、こちら↓で。
■パク・シフ事件再考(3) あの日の真実

3日後の18日、ソウル西部警察署は、パク・シフがAさんから「意識のない状態で性的暴行を受けた」として告訴されたと発表した。

マスコミが蜂の巣をつついたような大騒動となる中、パク・シフは19日午前、報道資料を通じて「合意の上でのことだった。強制的に関係を持ったのではない」と主張した。

Aさんはさらに22日、K君も性的暴行で告訴した。「パク・シフとK君によって順に暴行された」というのだった。

憶測やデマが飛び交う中、パク・シフは24日午後7時に西部警察署で予定されていた取調べに出頭せず、翌25日、弁護士を通じて「所轄署を西部警察署から江南警察署に移してほしい」と異例の要請をした。

このとき、パク・シフの弁護士は「事件の初期から容疑事実がリアルタイムで中継するように濾過されることなく、また真実に反したことがマスコミに漏らされている。パク・シフの名誉はずたずたになり、深刻な被害を受けている。公正な捜査のために事件の所轄署の変更を求めることになった」と説明した。

しかし、所轄署の変更は認められず、捜査は西部警察署で進められた。(パク・シフ側のこういう態度は、西部警察署の反発を買い、事実関係の評価および判断において、パク・シフに厳しくなるように作用したとも考えられる)

26日午前、西部警察署に、国立科学捜査研究院から、Aさんの薬物検査の結果が通報された。西部警察署では15日(性関係のあった当日)、Aさんの髪の毛、血液、小便などを採取していた。

検査の結果、薬物の成分は検出されなかった。これにより、捜査では当事者の供述と情況証拠によってのみ、強制性の有無を調べることになった。

パク・シフは3月1日午前10時、西部警察署に出頭した。 追加で告訴されたK君も一緒に姿を現した。 この日、パク・シフは10時間に及ぶ厳しい取調べを受けた。当初は4時間ほどと予想されていた取調べは、10時間後の午後7時50分まで行われた。

パク・シフは3月4日、Aさんを誣告と恐喝の疑いで逆告訴した。

真相を究明する一助として、嘘発見器も使われた。

3月13日午前9時から、国立科学捜査研究院で、パク・シフとAさん、そしてAさんをパク・シフに紹介した後輩の俳優K君の3人は、嘘発見器による調査を受けた。

調査の結果は、翌14日には西部警察署に送られてきた。(嘘発見器による調査では、通常、結果が出るのに5日ほどかかるのだが、この時は「事件への国民の関心が高いため、急いで分析した」とのことだった)

それから13日には、3人は、国立科学捜査研究院で嘘発見器による調査を受けた後、西部警察署で厳しい取調べを受けた。

午後7時から約8時間にわたってパク・シフとAさんによる対質尋問(当事者を相対させて尋問すること。同じ質問を2人にして、その答えを聞いて比べる。対決色の強い方法)が行われた。終わったのは翌日の午前2時50分だった。Aさんはこの後さらに、K君との対質尋問もさせられ、それが終わったのが午前5時45分だった。

ちなみに、嘘発見器による調査は完全非公開とされる。ところが、パク・シフの時は、一部メディアが警察関係者から情報を得たとして「嘘発見器は、パク・シフはすべて『嘘をついている』という反応だった」と報道。ネチズンらが大騒ぎとなり、西部警察署が「調査結果の漏えいはない」と声明を出したりした。

4月2日、西部警察は、起訴意見を付けてパク・シフを検察に送った。

西部警察署の刑事課長が同日午前10時に行ったブリーフィングによると、「当事者の供述、CCTV(監視カメラ)、カカオトーク(SNS)の内容、国科捜の鑑定などを総合的に分析した。告訴人Aさんの供述は一貫している。当時の周辺映像の分析結果も告訴人の主張と一致した」というのが起訴すべしとした理由だった。

警察がパク・シフに適用した容疑は、準強姦および強姦致傷。刑事課長は「最初の関係で準強姦、2回目目の関係で強姦致傷の容疑を適用した」とした。

警察から送致されてこの事件を調べた西部地検は5月10日、パク・シフを不起訴処分とした。準強姦容疑については、公訴権無しとし、強姦致傷については、警察の意見を覆して容疑無しとした。

ソウル西部地検が10日午後2時に行った公式ブリーフィングによると、前日の9日に、Aさんがパク・シフと後輩のK君に対する告訴を取り下げ、パク・シフもAさんに対する誣告(ぶこく 虚偽告訴)罪での告訴を取り下げたのだった。

こうして、パク・シフとAさんの争いは終わった。

ちなみに、この事件が起きた2013年2月は、性的暴行(強姦や準強姦)は、まだ親告罪(告訴がなければ公訴を提起することができない犯罪)だった。韓国で、性的暴行が親告罪でなくなったのは2013年6月から。したがってAさんが告訴を取り下げたことで準強姦については「公訴権無し」となり、「強姦致傷」については、親告罪ではないものの、Aさんの傷は非常に軽微で、自然治癒するものという診断だったため、これは傷害とは認めないと、検察は判断した、そうして終わらせたのだった。

これでパク・シフは不起訴となり、性犯罪者の汚名を免れることになった。

Aさんは突然、告訴を取り下げた。なぜか?

人々の関心は、その理由に集中したのだが…。

(続く)

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パク・シフ事件再考(4) 警察は「起訴すべし」として送検したが、Aさんが突然、告訴を取り下げ、不起訴に” への2件のコメント

  1. いつもお忙しい中、沢山の記事ありがとうございます。パクシフさんの王女の男の演技が素晴らしくて彼の作品はすべて視聴した頃、この騒動を知りラブシーンがあるとどうしても事件が頭をよぎる後遺症が続いております。性スキャンダル史上、特大級の騒動とありますが今のユチョンよりもすごかったのですか?結局女性に計画的に嵌められた感じでしたが
    その結果を受けて韓国の方は最終的にどう思っているのでしょうか?
    ケーブルでドラマ復帰しましたが今回のユチョンの件で事件が取り上げられるでしょうし、さらには中国の韓流締め出しもありまだまだ完全復活難しいそうですね。
    パクシフさんは、よくインタビューで人見知りとか酒をあまり飲まないとか言っていてイメージ良すぎたため
    余計にその日会った女性としかも後輩も泊まっているのに、女性のアプローチがあったかは不明だが他の部屋で寝かせて手をださなければ事件にならずに済んだのにと思いました。人見知りはどこにいった?
    男女ですからその日限りももちろんあるでしょう。
    ただ芸能人という立場であればなおさら慎重にですよね。イジヌクさんも自分の軽率な行動を反省せず自信満々なのもどうかと思いました。
    このような騒動起こしている人は日頃から女性の付き合いが軽いのではと思われても仕方ない気がします。たまたま見つかってしまった感が否めません、長々と失礼しました。

    • >今のユチョンよりもすごかったのですか?
      ユチョンの事件は、主としてユチョンのファンのあいだで騒動となった感じ。もうほぼ終息したので、期間的にも1カ月半くらいと短かったですね。パク・シフの時は、彼のファンにとどまらず全国民的な関心事となり、期間も3カ月以上に及びました。

      >その結果を受けて韓国の方は最終的にどう思っているのでしょうか?
      この部分は記事に書きましょう。

      >今回のユチョンの件で事件が取り上げられるでしょうし、
      性スキャンダルが起きるたびに、パク・シフのケースが報道されています。「(パク・シフは)イメージに大打撃を受けた」と。これは、これからも何度も繰り返されるはずで、本人にとっては深刻な問題でしょう。

      >人見知りはどこにいった?
      パク・シフは本当に「人見知り」だったんだと思いますよ。だから、「こういうことの得意な」K君にぜんぶお膳立てしてもらったのでしょう。

      パク・シフは食べるだけ。

      K君は、10歳年上の大先輩であり、トップスターだったパク・シフに喜んでもらうために、「先輩の好みに合いそうなタイプ」(内向的なパク・シフとは対照的な明朗で快活な若い女性)を見つけてきた。

      K君の見立ての通り、相性は良かった。それで酒席は、大いに盛り上がった。K君も楽しく語らう2人を見て満足だった。それなのに…。

      K君としては、先輩に喜んでもらうためにしたことが、結果的に、大変な苦痛をもたらすことになってしまい、すごく悔んだことでしょう。

      パク・シフは当時、大人気で、前の事務所から離れ、独立し、「さあ、これから天下を取るぞ」という高揚した気分の中、やはり慢心があったというかなあ…緩んでいたのでしょうね。

      それにしても、韓国の女性たちって、すごすぎませんか?

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