闇が濃くてこそ星は輝きを増す…韓国アイドル業界の「ヘル朝鮮」

今の韓国のアイドルビジネスの実態、主として資金面での事情をヘラルド経済がレポートした。

その基礎となった資料は、ハナ金融投資の「男子アイドルが軍隊に行く」と興国証券の「スターが作られるまで」。具体的に、何にいくらかかるかを算出しており、なかなか興味深い。

●ヘラルド経済 2015.10.03午前11:24
「アイドルの製作・デビューにかかるコストは最少10億ウォン(1億円)」金がない所からスターは生まれない
http://entertain.naver.com/ranking/read?oid=016&aid=0000867204

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ーー引用始まり ※ウォンを円に換算すには10で割る。たとえば10億ウォンは1億円となる。

▼新人アイドルの製作コストは「5億ウォン+α」
最近、ハナ金融投資は新人アイドルグループのデビュー過程と収益構造について分析した報告書「男子アイドルが軍隊に行く」を出しました。

この報告書によると「練習生に選ばれると、会社で歌ㆍ演技ㆍ整形、人間教育の他、衣食住にかかるコストまで投資することになり、デビューまで数カ月から長ければ10年近い投資となる。新人開発費を公示しているJYPエンターテインメントの場合、年間7億~9億ウォン程度のコストを使っている」となっています。

練習生が20~30人いると仮定すると、練習生1人当たり、少なくとも2500万~3000万ウォンのコストがかかる計算になります。また、練習生からデビューまでの期間を平均3年、メンバーの数を5人と仮定すると、少なくとも約5億~6億ウォンのコストが発生すると計算できます。(計算し直したところ、3000万×5×3=4億5000万となるので、約5億とはいえるだろう)

イ・ギフン/ハナ金融投資研究員は「新人アイドルがデビューしても1枚目のアルバムから人気を集めるのはほぼ不可能なので、少なくとも2~3集まではリスクを覚悟で投資し続けなければならない。デビュー後2~3年以内に成功しなかったら、すでに累積赤字だけで10億ウォンを超える可能性が高いため、デビュー2~3年目でヒットするのが最も理想的」と説明しました。 もし記者が芸能事務所の代表なら、アイドルの製作はあまり参入したくないビジネスです。

▼デビュー時にかかるコストもまた「5億ウォン+α」
興国証券も最近、新人アイドルのデビュー時の活動コストについて分析した報告書「スターが作られるまで」を発表しました。

アイドルグループはたいてい事前にマーケティングをした後、本格的に地上派3社(KBS、MBC、SBS)の音楽放送に出演することになるのですが、一般的に約6週間の公式デビュー期間を持ちます。この報告書はこの期間に使われるコストを分析し、注目を集めています。

まず曲を作る作業をにかかるコストが侮れません。この報告書によると、曲(3曲)を外部の作曲家に作ってもらうのに、約1500万ウォン。録音するのに1200万ウォンかかります。ミュージックビデオの制作にかかるコストはさらに大きいです。

この報告書は、プロモーションビデオ1本で撮影、ポスプロ作業、写真撮影、衣装、美容、振り付けなどにかかるコストを1億5000万ウォン以上と試算しています。アルバムのジャケット写真にも金がかかります。写真撮影、スタイリストの人件費、衣装、美容などにかかるコストを合わせると、2000万ウォン以上です。

最近は「バイラルマーケティング」(ネチズンが電子メールや他の伝達可能なメディアを通じて、自発的に、ある企業やその企業の製品を広報することができるようにするため、広く流布するマーケティング)が必須な時代でしょう。ガールズグループEXIDのよう「自撮り」ができないならば、コストがかかります。この報告書は「バイラルマーケティング」にかかるコストを1億500万ウォンと見ています。プロモーション用アルバムの制作コストは、意外に少ないです。1枚2000ウォンで1000枚作って約200万ウォンです。

準備が終わったら音楽放送に出演しなければなりません。ここからは、動けばすべてお金です。この報告書によると、振り付けの創作費に500万ウォン、振り付けチームの人件費に1000万ウォン、舞台衣装制作(6週間に24の音楽放送に5人で出演したとして)に1億7000万ウォン、放送の際の美容に1000万ウォンがかかります。

このすべてのコストを合わせると、アイドルの製作コストと同じくらい、5億ウォン以上になります。バイラルマーケティングを除いても、4億ウォン以上です。大変な額ではありませんか?

▼新人製作とデビュー時のコストが最少で「10億ウォン+α」
2つの報告書をもとに、新人アイドルの製作コストにデビュー時のコストを加えると、なんと10億ウォン以上になります。最近はロット(宝くじ)1位の懸賞金も税金を控除すれば、10億ウォンに満たないことが多いです。

芸能事務所の立場からすると、練習生への抜擢は相当なコストとリスクを背負うことになります。したがって、歌手志望生が練習生に抜擢されることさえ難しいです。そして、このような厳しい過程を経たアイドルグループだけで毎年50チーム以上、デビューしています。今年に入ってデビューしたアイドルだけでも数十チームに上ります。その中で、来年、何チーム生き残っているでしょうか?

それから、今、順調に売れているアイドルたちの未来もすべてバラ色ということはありません。アイドルの寿命は普通5~6年足らずで、願っても願わなくても独り立ちをしなければならない時期を迎えます。そして大抵は消えてしまいます。あの魅力的なアイドルは、5年後も10年後も歌謡界で活躍しているでしょうか?  今の魅力と人気を失った後、彼らには果たしてどんな人生が待っているのでしょうか?

不確実な未来にもかかわらず、徹底した競争にさらされ、大規模な資本が投入されなければ足を踏み入れることもできない世界。アイドルの世界も、最近、流行りの言葉「ヘル朝鮮」のように見えるのは、記者だけの錯覚でしょうか?

ーー引用終わり

「ヘル朝鮮」というのは、最近、韓国の若者の間で流行っている言葉。文字通り「地獄のような朝鮮(韓国)」ということ。

熾烈な受験戦争、就職難、物価高、立場の弱いものへのイジメなどなど。韓国社会は地獄(ヘル hell)のようだ、と嘆いているのだ。

「ヘル朝鮮」という言葉についてもっと知りたい方は、こちらで
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150926-00000035-rcdc-cn

しかし、では、なぜ、アイドル業界が、こういう残酷なまでに厳しい競争をしながらも活況を呈しているかといえば、「当たればデカい」からだ。芸能事務所の立場では、一発命中すればそれまでの損失をカバーして余りある利益が見込めるので、はずれは気にせず、とにかく、どんどん弾を込めて撃ち続けよう、ということになる。

闇が濃くてこそ、星は輝きを増す。

思い起こせば、今年に入ってからも、この怖ろしい闇に吸いこまれて消えてしまった若い命があった。

■「カラに憧れて」 ベビーカラ・ソジンの無惨な結末
http://seouljinseigekijo.com/?p=1665

それから、イ・ビョンホン脅迫事件のダヒ、この子は事件当時、ガールズグループGLAM(今年1月に解散)のメンバーだった。事件の動機として、ダヒが所属事務所に3億ウォン(約3000万円)を超える多額の借金をしていたことがあったと報じられた。

●スポーツソウル 2014.09.30 10:21
イ・ビョンホンを脅迫した女2人を拘束起訴、「家と金」頼んだが拒否され、動画で脅迫
http://www.sportsseoul.com/?c=v&m=n&i=114814

資金力のある大手芸能事務所の場合は、練習生からデビュー後まで、さまざまなコストを負担することができるだろうが、中小の事務所はどうなっているのだろう…。

個々の練習生にコストを負担させる、今すぐ本人が負担できないなら、借金とするというふうにして、大きなリスクを若者に負わせている、ということはないだろうか?

韓国アイドル業界の底辺、いや、氷山の一角ともいえる成功例以外は、まさしく「ヘル朝鮮」なのではないだろうか…。

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